化膿性脊椎炎
化膿性脊椎炎とは
様々な原因で脊椎骨に感染がおこる病気です。特に、基礎疾患(糖尿病、腎不全、悪性腫瘍など)がある場合、手術後、外傷後などに発生する危険があります。脊椎骨および周辺組織に感染がおきた場合(化膿性脊椎炎)、脊椎骨を支える椎間板、関節あるいは靱帯が破壊されるため、脊椎骨の安定が損なわれ、体重を支えることや、体をスムーズに動かすことなどができなくなります。激しい痛みも出現し、脊椎骨の安定が損なわれ、ひどい時には脊髄あるいは神経機能にも深刻な影響を及ぼします。脊髄あるいは神経機能が障害されると、下肢の運動障害、感覚障害(しびれ感・疼痛)さらには排便・排尿障害となります。一旦進行した症状は回復が難しいとされています。
化膿性脊椎炎の診断、治療
治療の原則は、全身状態の改善、腰部局所の安静と薬物治療です。
化膿性脊椎炎の外科治療
神経症状が悪化する場合、脊柱変形が進行・悪化する場合は、適切な手術を受けることが望まれます。特に、画像診断で膿瘍(細菌感染が膿(うみ)を形成した状態)を認める場合には、早々に手術を考慮しなければなりません。脊椎骨の安定が損なわれた場合、あるいは薬物治療では治癒できない場合なども手術が必要となります。