イベント情報

⽂部科学省学術変⾰領域研究『学術研究⽀援基盤形成』コホート・⽣体試料⽀援プラットフォーム 共催
第7回 遺伝統計セミナー
『ゲノムコホート研究における遺伝統計学』レポート

7度⽬の開催となる遺伝統計学セミナーは、本年度もSARS-CoV-2の感染拡⼤の影響に配慮し、オンライン開催として2023年1⽉16⽇(⽉)から20⽇(⾦)の5⽇間にわたり開催された(開催時間は、毎⽇午後17時から午後20時の3時間)。録画聴講者も含め、全国から74名の参加登録があり、前回を上回る参加者数となった。


図1.名古屋⼤学医学研究科 中杤昌弘准教授による開催のあいさつ

1⽇⽬は、本プラットフォーム分担者、バイオメディカルデータ解析⽀援活動班⻑の中杤昌弘・名古屋⼤学⼤学院准教授による開会の挨拶があり、本プラットフォームの概要もご説明いただき、今回の開催への期待が述べられた。続いて、株式会社スタージェンから、遺伝統計学概論の講義が⾏われ、47名がリアルタイムで参加し、講義中に活発な質問がQ&Aに寄せられ、講演者から直接⼝頭で対応していただいた。

2⽇⽬は、前⽇に引き続き、株式会社スタージェンから、ゲノムワイド関連解析(Genome-wide association study; GWAS)の実習講義が⾏われ15名が実習に参加者した。本年の開催にあたり、これまでのオンライン開催の経験から⼗分な数のティーチング・アシスタントを配置し、脱落者を出さず会を進⾏することができた。3⽇⽬は、同スタージェンから、GWAS研究成果を利⽤して⾏うPost-GWAS解析の⼿法や、HLAデータの関連解析などの新しい解析⼿法の原理と実践について講義が⾏われた。

4⽇⽬は、⻄⽥裕⼀郎・佐賀⼤学講師、藤井亮輔・藤⽥医科⼤学助教、中杤昌弘・名古屋⼤学准教授、鎌⾕洋⼀郎・東京⼤学教授による特別講演がそれぞれ⾏われた。エピゲノムワイド関連研究やGWASやそれに関連する⼿法を使った最新の研究成果が紹介され、聴講者から講演者への質疑応答では研究の着想を得た経緯や、解析⼿法のノウハウ、今後の遺伝統計と予防医学についてなど回答があった。

5⽇⽬は、美辺詩織・岩⼿医科⼤学特命助教、⼩巻翔平・岩⼿医科⼤学特命講師、中杤昌弘・名古屋⼤学准教授、⼩野 浩雅・DBCLS特任助教による、関連解析後に利⽤される各種データベースのハンズオン講義が⾏われた。参加者に対しては、2⽇⽬と同様のサポート体制を⽤意した。

以上をもって、盛況のうちに全⽇程を終了した。事情によりオンタイムで参加できなかった事前参加登録者については、講演者から公開の許可が得られたものに限り、後⽇、録画データの閲覧ができるよう配慮された。



図2.4⽇⽬(a)および5⽇⽬(b)の特別講演の演者.

今回は、前回のオンライン開催の経験を活かし、全体として円滑に会を進⾏することができた。オンラインでの開催に録画視聴を組み合わせることにより、時間と場所を選ばず学習できる点は学習者にとって⾮常に有益かと思われる。⼀⽅、本会は参加者が⼀つの会場に集まることによって同じ研究分野を志す者同⼠の交流が⽣まれ、参加者間の研究協⼒を促してきた側⾯もあり、オンライン開催のみでは、そのような機能が⼗分果たされないことは懸念するところである。

本セミナーは2016年-2021年度まで実施された⽂部科学省新学術領域『学術研究⽀援基盤形成』事業の⼀つで、過去6年間の⽀援活動に対する⾼い評価に基づき、本年度から⽂科省学術変⾰領域『学術研究⽀援基盤形成』事業として新たなスタートを切った学術研究の⽀援活動であり、多くのリピーターに加え、毎回新たな参加者を得てきた。このような講習会の需要は依然として⾼く、また、技術的な進捗が著しい分野でもあるため、今後も定期的に学習機会を提供し続けることは研究分野の発展のために必要である。SARS-CoV-2の感染状況も踏まえ、オンサイトとオンラインのハイブリット開催も検討しながら、最新の研究動向を反映しつつ、初学者、再学習者に向けて同様の機会提供を⾏っていければと願っている。

岩⼿医科⼤学 いわて東北メディカル・メガバンク機構
⽣体情報解析部⾨

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https://square.umin.ac.jp/platform/links/cohort.html

主要論文の解説文

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