疾患情報

遺伝性血管性浮腫(HAE)

 C1インヒビターの欠損により発症する遺伝性血管性浮腫(Hereditary Angioedema: HAE)に関する情報をお知らせするページです。

↑ページのトップへ

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)

 発作性夜間ヘモグロビン尿症(Paroxysmal Nocturnal Hemoglobinuria, PNH)の情報をお届けします。 PNHは、自己補体の攻撃から細胞を守る補体制御因子DAF (CD55)とCD59の欠損のために、自己補体から攻撃され、溶血発作を起こす疾患です。補体制御因子の欠損は、グリコシルホスファチジルイノシトール (GPI)アンカーと呼ばれる糖脂質が血液細胞で欠損することが原因で、ほとんどのPNH患者さんでPIGAというGPIアンカー合成酵素遺伝子の異常 が見つかります。現在、抗C5モノクロナール抗体 (エクリズマブ)が、PNHの治療薬として用いられています。

  • 厚生労働省「特発性造血障害に関する調査研究班」が作成した平成22年度版のPNHの診療ガイドは、こちらからダウンロードできます。(平成17年度版の診療ガイドはこちらから)
  • アメリカデューク大学で、400例以上のPNH患者さんを診察してこられたロス先生 (Dr. Wendell Rosse)が、PNH患者さんに情報提供されてこられたWhat is PNH?の第2版を日本のPNH専門家(IPIG) が翻訳しました。
    「ロス先生の”PNHってどんな病気?”患者さんのためのガイド」は、こちらからダウンロードできます。

リンク

  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症の専門知識とその治療法を広く啓発するために設立された国際的なグループ The International PNH interest group (IPIG) のホームページは、こちらからどうぞ。
    http://www.pnhinterestgroup.org/
  • 厚生労働省「特発性造血障害に関する調査研究班」では、PNHの研究や診療ガイドの作製に取り組んでいます。研究班のホームページはこちらからどうぞ。
    http://zoketsushogaihan.com/index.html
  • PNHの期待の治療薬エクリズマブ (Soliris, Eculizumab)の情報は、アレクシオンファーマ株式会社のホームページからどうぞ。
    日本サイト : http://www.alexion.co.jp/
    本社サイト : http://www.alxn.com/
  • PNHに関する情報は、PNHsource日本語版からどうぞ。
↑ページのトップへ

血栓性微小血管障害症(TMA)

血栓性微小血管障害症(Thrombotic microangiopathy: TMA)

 血栓性微小血管障害 (TMA)は、細血管障害性溶血性貧血、破壊性血小板減少、細血管内血小板血栓を三主徴とする疾患の総称です。TMAの病態を示す代表的な疾患に血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura; TTP)と溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome; HUS )、そして様々な基礎疾患や移植などの治療によって引き起こされる二次性のTMAが知られています。

溶血性尿毒症症候群(HUS)

 溶血性尿毒症症候群 (hemolytic uremic syndrome) は、微小血管障害性溶血性貧血・血小板減少・急性腎障害を三主徴とする疾患群で、志賀毒素産生性大腸菌 (Shiga-toxin-producing Escherichia coli, STEC; 腸管出血性大腸菌0157など) が産生する志賀毒素(ベロ毒素)を原因とする溶血性尿毒症症候群 (STEC-HUS)と非典型溶血性尿毒症症候群 (atypical hemolytic uremic syndrome, aHUS) があります。aHUSには、補体関連蛋白の遺伝子異常 (H因子、I因子、CD46、C3、B因子など)が報告されています。

 一般社団法人日本補体学会では、aHUSやSTEC-HUSを含む血栓性微小血管障害(Thrombotic microangiopathy: TMA)の病態解明に向け、遺伝子検査、補体検査体制を学会が中心となって充実させていく予定にしています。

リンク

非典型溶血性尿毒症症候群の診断基準

日本腎臓学会と日本小児科学会が協力して、非典型溶血性尿毒症症候群 (aHUS)の診断基準を公表しました。

  • 日本腎臓学会の非典型溶血性尿毒症症候群の診断基準は、こちらから
↑ページのトップへ