アビガン:その終わりの始まりにあたって
治験の結果が出る前に承認が決まったという,アメリカ大統領もびっくりの世界史上初の大スキャンダルなんだけど,何故か日本の記事はとっても地味な扱い(^^;)
「報道の自由」なんてありゃしない.あるのは「報道しない自由」だけ
お断り:あなたの訪れているページはウィキリークスのようなチンピラサイトとは全く無関係です.それが何より証拠には,下記の記事は秘密でも何でもなくて,全てネット上で公開されています.だから,今すぐ誰にでも世紀の大スクープ記事が書けます.書くなら今です.→だから言わんこっちゃない.米帝の腰抜けジャーナリストに先を越されてまったじゃないか!!
承認されたってへいちゃらさ.だってアビガンを勧めるような破廉恥なお医者様はお断りすればいいんだから
自分の命は自分で守ろう!!

「スクープ」の本当の意味

下記に示した明らかな事実のうち,最も重要なのは,アビガンの治験(第3相臨床試験 JapicCTI-205238)の期間である.JapicCTIの臨床試験情報には,予定試験期間2020/03/31 〜 2020/06/30とある.自民党役員会が開かれた5月4日は試験が開始されてから1ヶ月.3ヶ月の試験期間が1ヶ月に短縮できるものだろうか?ありえない.医薬品開発を知っている人間なら誰でもそう思う.特にアビガンが効く,素晴らしい薬だと散々前宣伝した挙げ句のランダム化比較試験なんて,被験者が集まるわけがない.むしろ6月30日よりも大幅に延長して,それでも間に合わない位のペースだろう.アビガンの治験は5月4日の時点ではまだ終わっていなかったのだ.治験が終わっていなければ,たとえ内閣総理大臣といえども,その結果を知ることはできない.すなわち,首相は治験の結果如何にかかわらず,アビガンを承認するように厚生労働省に「指示した」ことになる(裏口承認).そう言うと,私が安倍氏を非難しているように聞こえるかも知れない,実はそうではない.なぜなら,安部氏は医薬品の承認審査など何も知らない素人だからだ.真に非難されるべきは,医薬品の承認審査はもちろん,国家公務員倫理法にさえも無知な故に暴走し続ける裸の王様を放置し,さらに貶め,例によって後出しじゃんけん(東京裁判2021)で遂には失脚させようと企んでいる卑劣なジャーナリスト達や野党の面々である.

裏口承認の「指示」
医学部入学試験で,「試験の点数如何にかかわらず,とにかく合格させろ」(→その裏は「試験の点数如何にかかわらず,とにかく不合格にしろ」)という「裏口合格」の「指示」がなされた事例は,有為な若人の人生が狂わされたとして,随分と国民の皆様の批判を受け,裁判沙汰にまで発展したことは記憶に新しい.ところが人の命を左右する医薬品の場合には,同様の指示がなされても,日本のジャーナリスト達はこれまで微動だにしてない.ましてやそれが第二のサリドマイドと呼ばれるような薬であってもである.「人命よりも製薬企業の利益の方が大切だとでも言うのか?」それは かつて日本ジャーナリスト達が,厚労省を批判する時に用いた常套句である.今は,「人命よりも自分たちの記事・報道が売れる方が大切だとでも言うのか?」 そんな言葉が彼らに向かって投げかけられている.
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アビガンの月内薬事承認を指示 (5/4(月) 17:27配信 共同通信)共同配信の大スクープ「ではない」(だって時事通信も報じているから).でもなぜか両方ともとっても地味な扱い.
安倍首相は政府対策本部に先立つ自民党役員会で、新型コロナ治療効果が期待される抗インフルエンザ薬「アビガン」について、今月中に薬事承認が得られるよう厚生労働省に指示したと説明した。
富士フイルム、新型コロナに対する「アビガン」の治験の詳細が明らかに 目標症例数に変更無ければ2020年6月末にも終了見込み(日経バイオテク 2020/4/2)

実は,同業他社も過去に大スクープを予言していた#古森重隆 急上昇中
安倍首相が連呼する「アビガン」、開発元は“首相のお友達”古森会長の富士フイルム(Business Journal 2020/4/9)
首相「大変な一年だった」 神奈川で企業経営者らとゴルフ 日経新聞 2019/12/30 16:30←次の年はもっと大変な年になった.
安倍晋三首相は30日、神奈川県茅ケ崎市のゴルフ場で古森重隆富士フイルムホールディングス会長らとゴルフを楽しんだ。ホールの移動中、「今年はどのような一年だったか」という記者団の問いかけに「大変な一年だった」と語った。ゴルフは29日に続いて2日連続のプレーになる。
安倍首相が頻繁に会っている人、行きつけの施設は?首相動静ランキング【完全版】(週間ダイヤモンドオンライン 2017/9/4)
●●名誉会長は、4位の古森重隆・富士フイルムホールディングス会長らとともに、たびたび東京・南麻布の料亭に通って安倍首相との親交を深めています。
財界人とは会食だけではなく、ゴルフ場で会うこともよくあるようです。
富士フイルム古森会長、独裁色強まる…狂う世界一へのシナリオ、社長解任説広まる(Business Journal 2017年01月17日)
安倍晋三首相は昨年末、富士フイルムホールディングス(HD)の古森重隆会長兼最高経営責任者(CEO)とゴルフを楽しんだ。2016年12月29日付時事ドットコム「首相動静」には、次のように記されている。「午前7時2分、東京・富ヶ谷の私邸発。同8時8分、神奈川県茅ヶ崎市のゴルフ場『スリーハンドレッドクラブ』着。昭恵夫人、古森重隆富士フイルムホールディングス会長夫妻とゴルフ。午後3時36分、同所発」 安倍首相と財界人のゴルフには、相手によって温度差がある。古森氏とのゴルフは夫婦同伴だ。古森氏はJR東海の葛西敬之取締役名誉会長と共に、安倍首相が自民党の若手幹部当時から、「四季の会」をつくり支援してきた。そして古森氏は、第1次安倍内閣時代にNHKの経営委員会の委員長に就任している。

これであなたも「事件記者」
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国家公務員倫理審査会
Q1国家公務員倫理規程により、国家公務員はどのような規制を受けているのですか。簡単に説明してください。
A 倫理規程では、国家公務員が、許認可等の相手方、補助金等の交付を受ける者など、国家公務員の職務と利害関係を有する者(利害関係者)から金銭・物品の贈与や接待を受けたりすることなどを禁止しているほか、割り勘の場合でも利害関係者と共にゴルフや旅行などを行うことを禁止しています。また、国の補助金や経費で作成される書籍等、国が作成数の過半数を買い入れる書籍等について、国家公務員が監修料等を受領することも禁止しています。

国家公務員倫理法「利害関係者とのゴルフ解禁」の背後に安倍首相! 加計問題での「ゴルフは悪くない」発言が…(LITERA 2019/02/03)
朝日新聞1月31日付け記事によれば、同30日に超党派の「超党派ゴルフ議員連盟」(ゴルフ議連)と自民党ゴルフ振興議連が合同総会を開催。そこで〈ゴルフ場の利用者が負担する「ゴルフ場利用税」を廃止する議員立法案と、国家公務員と利害関係者とのゴルフを解禁する国家公務員倫理法改正案をまとめた〉とし、今国会に法案提出をめざす方針だというのだ。
 そもそも、「利害関係者とのゴルフ禁止」は、2000年4月施行の国家公務員倫理法を具現化した国家公務員倫理規定によるもの。これは当時、大蔵省官僚が大手銀行や証券会社から「ノーパンしゃぶしゃぶ」店などでの会食やゴルフの接待を受けた見返りに便宜を図っていたことが発覚し、多数の逮捕者を出した「大蔵省接待汚職事件」をはじめ、国家公務員の不祥事が相次いだことから制定された
 だが、今回の法改正案では、〈職員が自分でゴルフ代を負担する場合に限って利害関係者とのゴルフを認める例外規定〉が含まれている(朝日新聞1月31日付)。つまり、「割り勘ならOK」というわけだ。これについて、ゴルフ議連の会長を務める自民党・衛藤征士郎議員は「ゴルフは東京五輪の正式競技。スポーツとして楽しむ人が増えているのに規程があると、ゴルフは悪者というイメージを与える」(東京新聞2018年12月31日付)と述べている。
「ゴルフは悪者というイメージを与える」と言うが、実際にゴルフの過剰接待が腐敗を招いたのは事実だ。だいたい、倫理規定は「国家公務員はゴルフをするな」としているわけではなく、「利害関係者」とのゴルフを禁じているだけ。ゴルフに悪者のイメージを付けたくないのなら、割り勘でも何でも、不正の温床となってきた利害関係者とのゴルフを禁止して健全化をはかるべきだ。

公務員倫理規程から「ゴルフ禁止」の見直しを求める決議(2018/11/16)
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SARS-Cov-2は様々な人を試し,その正体を明らかにしてきた.性別,年齢,国籍,人種,肌の色,年収,職業・・・・その人間の属性如何にかかわらず,たとえ一国の大統領であろうと首相であろうと,一切お構いなしだった.もちろん,その大統領や首相を批判することを生業とする人々も.

私が知る限り,今日,2020年5月5日まで,アビガン事件を報じたジャーナリストは一人もいなかった.”アビガン事件”で検索したが,ヒットしたのは私の記事だけだった.あれほど「事件」が好きな人々が,一つも記事を書いていない.一体どういうことなのだろうか? そう思う人もいるかもしれない.あるいは,Jikei Heart Studyがランセットに掲載されて年余の後,ようやく,SBPが何の略かも知らない似非医学ジャーナリストによるでっち上げ「事件」が始まった,あの空白の6年間を思い出す人もいるかもしれない.しかし,今回は違う.ディオバン「事件」に事件性はなかった.しかし,上記に示す如く,アビガン事件は事件そのものである.ここでも SARS-Cov-2は,ジャーナリスト達の質を問うている.
「報道の自由」なんてありゃしない.あるのは「報道しない自由」だけ
承認されたってへいちゃらさ.だってアビガンを勧めるような破廉恥なお医者様はお断りすればいいんだから
自分の命は自分で守ろう!!
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