裏口承認薬
首相の異常な愛情―または如何にして私は心配するのをやめてアビガンを愛するようになったか?
初めにお断りしておくが,私は裏口入学の実例を知っているわけではない.もちろん,近年,いくつかの大学医学部で,試験点数の操作があった事例は知っている.しかしそれらの事例は古典的な裏口入学とは異なるので,今から説明する(もう散々書いてるけど)裏口承認の比較対象にはならない.通常,裏口入学は,特に成功事例は,機密が守られる(はずである).関与者自らが記者会見して裏口入学について縷々説明する事例は寡聞にして知らない.そして,医薬品の場合には承認に裏も表もないはずだった.2020年5月4日までは.
アビガンの承認が裏口であることは論を待たない.何せ治験の結果が出る前に=審査もせずに承認せよというのだから,これが裏口で何が裏口だろうか.そもそも,タミフルに負けた薬が,未知の疾患であるCOVID-19に対して,ランダム化試験を企画する方がどうかしている.NHKを含む破廉恥なマスゴミ集団がステルスマーケティングによるアビガンプロモーションキャンペーンを,あれだけ大々的に展開した後である.IC取得の場で,偽薬を「飲まされる」確率が50%と聞いて,それなら止めとくという辞退者が続出するのはわかっていたはずである.それを前もってを見越した上で,「レムデシビルに負けたくないと」,仲良し3人組に泣きついた,そんなところだろうと思われても仕方のないところも裏口承認の為せる技である.
裏口承認の最大の功績は,「アビガンは裏口承認でしか認めてもらえないような箸にも棒にもかからないイカサマ薬だ」という事実を,誰にも非常にわかりやすい形で満天下に示した点である.アビガンがタミフルに負け,プラセボにも勝てなかったことを明記した,アビガンの添付文書も審査報告書も,こんな素晴らしい功績は果たせなかった.
アビガンは、2014年3月に承認された抗インフルエンザウイルス薬ですが、承認薬といっても、有効性と安全性が確認されて承認された医薬品ではありません。強い催奇形性が認められる一方、タミフルとの比較で非劣性が示せなかったばかりか、プラセボと比較した堅固な有効性の証明にも失敗しました。普通であれば承認などありえないところでしたが、備蓄用の医薬品として、一般に流通させないことを前提にして、異例の手続で承認された医薬品です。(薬害オンブズパーソン会議「アビガンに関する意見書(新型コロナウイルス感染症に関して)」を提出 2020/5/1)
承認されたってへいちゃらさ.だってアビガンを勧めるような破廉恥なお医者様はお断りすればいいだけなんだから
自分の命は自分で守ろう!!
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