~看護・ケア研究部会について~
日本保健医療社会学会 看護・ケア研究部会(旧称:看護研究部会)は、看護学・社会学・心理学等の研究者・実践者を中心に活動している研究部会で、1991年10月に発足しました(2024年6月現在、会員数71名)。看護やケアに関する学際的研究の発展・交流を目的として、年に4~5回、Zoomや対面で研究例会・公開定例研究会を開催しています。
研究計画・データ分析・修論、博論執筆・学術誌投稿・査読後の修正等、どのようなご発表でも大歓迎です。参加者がそれぞれの研究から相互に学び合うことも大切にディスカッションを行っています。アットホームな研究会ですので、例会には初学者からベテランまでどなたでもご自由にご参加ください。発表を希望される場合は、入会が必要です。詳細は入会案内をご参照ください。
2024-2025年度役員
会 長: 本多 康生(福岡大学)
副会長: 坂井 志織(淑徳大学)
会 計: 松繁 卓哉(追手門学院大学)
庶 務: 細野 知子(日本赤十字看護大学)
~定例研究会、看護・ケア研究部会開催のお知らせ~
■2025年度 第1回 関西定例研究会のご案内 |
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2025年度 第1回 関西定例研究会のご案内 下記の通り,保健医療社会学会の2025年度の第1回の関西定例研究会を開催します.今回は,「第52回大会の準備(プレ)企画(注1)」として開催します. 第1演者に,大阪公立大学の巽真理子先生をお招きし,第2演者に大会長である樫田を立てて,「研究支援」を「ワーク・ライフ・バランス支援」として構想するとはどういうことか?「研究支援」を「ユニバーサルデザイン化」していくというアイディアには展望があるのか?の2点を検討していきます.つまり<問1>これまでの研究支援の発想においては,暗黙裡に「フルタイムの男性労働者の研究スタイル」が前提にされてしまっていたのではないか?<問2>人生100年時代の研究支援は,人生のさまざまなタイミングで研究スタイルを組み換えて研究を継続することを,一般的に可能にするようなものでなければならないのではないか?という2つの疑問を扱っていきます. このような視角は,木下(2018)や巽(2023)によって切り開かれたものといえるでしょう.しかし,これまで,十分な議論展開ができていませんでした.2026年6月の大会本体に向けての議論の立ち上げを,この9月の定例研究会で行いたいと考えております. どなたさまも,事前登録なしで,無料でご参加いただけます.関西内外の研究者の方,あるいは,各研究機関で「研究支援部署」をご担当なさっている方,URA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーション)の業務をなさっている方々の参加を歓迎いたします.お誘いあわせのうえ,奮ってご来場下さい. なお,下記「グーグルドライブ」にて,諸資料を随時ダウンロード可能にしていく予定です.適宜,ご活用下さい. 「9月28日企画関連の資料が掲載されたグーグルドライブのURLは下記↓」 https://drive.google.com/drive/folders/1Hreq9nwdd-FG-sEfKk-tV6YmnOM_cw_X?usp=sharing (文責:樫田,kashida.yoshio[at]gmail.com([at]を@に変更してください。),本信の転送は自由) 記 日時:2025年9月28日日曜日午後1時半-午後5時 場所:国労大阪会館3階大会議室(120人収容) アクセス:JR大阪環状線 天満駅 歩3分または 地下鉄扇町駅 歩10分 地図:「国労大阪会館受付」(大阪市北区-各種団体/施設-〒530-0034)の地図/アクセス/地点情報 - NAVITIME テーマ:研究支援のユニバーサルデザイン化を考える タイムテーブル(予定) 13:10 登壇者のリハ開始時間 (「国労大阪会館」の1階には、小さな案内パネルが出る予定) 13:20 一般参加者の入室開始時間 13:30 開会と趣旨説明(担当理事)(10分)(注2) 13:40 巽真理子先生ご報告「大学での研究支援の『多様化』の現在-ダイバーシティ といいながらの女性活躍支援-」(30分) 14:10 樫田美雄報告「研究支援のユニバーサルデザイン化‐ライフスタイル中立的 な研究支援の未来像」(30分) 14:40 コメント(研究者枠) (1) 松繁卓哉(追手門学院大学教員)(10分) 14:50 コメント(事務職枠)(2) 吉田雄一朗(摂南大学 研究支援・社会連携センター係長) (10分) 15:00 休憩(10分) 15:10 コメントへのリプライ&前半の議論のまとめ(10分) 15:20 総合討論(70分) 16:30 前半と後半の総合的まとめ,及び,第2回の関西・定例研究会のご案内 16:45 閉会(予定) 17:00 ~情報交換会(近隣の居酒屋で実施の予定) ■注1 保健医療社会学会第52回大会は,2026年6月第2週末の土曜日午後から日曜日にかけて,摂南大学寝屋川キャンパス内で開催されます. 大会テーマは次のとおりです.テーマの次の行からは,趣旨説明の文です. 「ライフの多様性に開かれた保健医療社会学をめざして‐ビッグデータ/研究支援/市民科学‐」 第52回大会のテーマについての趣旨説明 社会学は、市民社会の自己認識の学なので、つまり、再帰的な学なので、社会学研究をどのように進めていくのかということ自身が、社会学研究のテーマになってよい。現代は人生100年時代であり、ライフ(生命・生活・人生)のありようは多様化している。それならば、そのように多様化したライフにあわせた「保健医療社会学」を構想し、その構想にふさわしい形で「研究」及び「研究支援」を考えていくことは、学会の責務であるといってよい。 また,現代では情報流通の高速化と生成AIの普及によって、市民社会は、保健医療社会学への期待の形を「一般的・普遍的知識の生産と蓄積」から「市民生活の多様性にフィットした個別場面的理解の提供と更新」に変えてきていると思われる.この学知への期待の転換に応えるには、「学知の創造」において、「ビッグデータの活用」と「市民科学化への展望」を持つ必要があるだろう。 つまり、これからの「保健医療社会学」は,「ライフの多様化」に対応して、「ビッグデータ」を活用しながら、「市民科学」的展望を持った形で、研究者自身が多様な人生をいきながら,そのような「研究者のダイバーシティを支援する形の研究支援」とともに,作り上げられる必要がある.2026年6月に開催される,第52回保健医療社会学会大会のテーマは、このように現代社会の社会状況に合わせた保健医療社会学の望ましい形を新しく構想していくために提起されたものである。この未来志向の議論への,会員諸氏からの積極的参加を請いたい.(文責:樫田美雄。2025年7月16日) ■注2 今回の定例研究会の参考文献は,以下の通り(文献の一部は,グーグルドライブにアップいたします) 巽 真理子(2023)『大学研究者へのワーク・ライフ・バランス支援-女性支援からケア支援へ-』 大阪公立大学出版会。 木下 衆(2018)「研究者によるケアを、誰がいかに支えるか-研究者のための社会学-」 in『現象と秩序』第8号,39-66頁(WEBで無料配信中)。 アタロー(2024)「〈論文投稿学〉が〈研究費申請学〉に与える影響(素描)」 in『新社会学研究』第9号,97-104頁(新曜社)。 |
■2025年度 第1回定例研究会のご案内 |
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第51回大会アフター企画(主催:日本保健医療社会学会研究活動委員会、看護・ ケア研究部会、共催:立命館大学生存学研究所) 日時:2025年7月27日(日)13:00~16:00 会場:立命館大学朱雀キャンパス304号室(48名収容)+Zoom(ハイブリッド開催) キャンパスマップ https://www.ritsumei.ac.jp/accessmap/suzaku/ テーマ:「介護・福祉の可能性―ケアの価値を再考する」(仮) 講演者:村上靖彦先生(大阪大学) 司会:本多康生(福岡大学)・坂井志織(東京都立大学)・細野知子(日本赤十字看 護大学) *参加費無料・一般参加可・文字情報保障あり 第51回大会(平野裕子大会長、於長崎大学)では、「Health and Medical Sociologyin Motion:『越境』をさぐる」をテーマに、外国人介護職の経験、アジア諸国の高齢者ケア、在日コリアンの人々を対象とした日本の高齢者施設の取り組みなどを手がかりに、日本の介護の現状や課題が多角的に検討された。本研究会は、こうした問題提起を受けたアフター企画として、介護の専門性や、介護を研究することの意義について、引き続き考察を深めることを目的としている。本年5月に『鍵をあけはなつ――介護・福祉における自由の実験』(中央法規出版)を刊行された現象学者・村上靖彦氏を講演者に迎え、介護・福祉の現場をあらためて見つめ直し、ケアの実践に即してその意味と価値を再考する場としたい。 *補助的な手段としてZoomでの配信も行う予定です。会場や運営側の技量の限界があるため、あくまでも補助的手段としての試験的運用にとどまります。この点をご理解いただける方のみ、ご利用ください。 参加申込フォーム: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScyTjjtxG6nankTRET1C_d0p BdZunRli7Ax9YyMrUCdB8mOiQ/viewform?usp=header *申込締切:2025年7月25日(金) 事前に質問がある方はこちらから:https://forms.gle/8fYnuxVrXoDZGJLr5 |