リビング・ウィルと事前指示書 -書き方と例文-




 

 















               事前指示書とは



ここでいう事前指示書 (Advance Directive) とは、1986年にアメリカ合衆国連邦政府の委員会が、各州で作っている終末期医療につての関連法律を統一するモデル法 (Uniform rights of terminal ill act) において提示した法的書類を意味しています。

その中で、まず第一に、リビング・ウィルを推奨し、これは、ある状況下において自分がして欲しい医療、あるいは、して欲しくない医療につき述べる書類であると説明し、次いで、自分が思考能力も含め無能になった場合に備え、誰かに自分の医療につき決定する権利を委任しておく書類を定めるよう推奨しています。

すなはち、リビング・ウィルだけが書かれてある書類ではなく、同時に、思考能力がなくなったときに備え、自らの医療に関する決定をする代理人を定めている書類です。

昨今、わが国を含め、人口の高齢化によって、全世界的に認知症患者が激増していることから、最近では、代理人も決めておくのを含めた、この事前指示書の方が広く使用されるようになっています。

したがって、厳密には、リビング・ウィルと事前指示書は違ったものですが、ほぼ同意義で使用されることが多くなっています。

オーストラリアでは、Advance Care Directive (事前ケア指示書)という名称で、弁護士や裁判所を介することなく、医療者と患者が話し合うことにより、予想できることは、リビング・ウィルを書いて意思を表明しつつ、自らが決定できなくなるときに備えて、代理人を定めておくことができる法律が2018年から施行されています。