リビング・ウィルとは
リビング・ウィルのもとは英語のliving willです。
リビングは「生きている」あるいは「現生している」という意味であり、ウィルは「意思」あるいは「遺言」のことです。
そして、リビング・ウィルと二つ続きますと、英語に関し世界で一番権威のあるとされるオックスフォード英語辞典では、「重病になり自分自身では判断ができなくなる場合に、治療に関しての自分の希望を述べておく書類、特に、医師たちに治療を中止し死ぬにまかせてくれるよう依頼する書類」と書かれています。
アメリカ英語で最も権威のあるとされるロングマン現代アメリカ英語辞典においても、「重病になり自分自身では判断ができなくなる場合に、どのような医学的ないしは法的判断をして欲しいかを説明しておく書類」と書かれています。
「生前遺言状」や「生前発行遺言状」などと訳されていることもありますが、正しい訳語とは言えないのは、権威ある英語辞典の説明からも明らかです。
私は、あえて和訳すれば、「終末期の医療やケアについての意思表明書」という訳語が適切であると思っていますが、このままリビング・ウィルという日本語が定着していくのではないかと予想しています。