心療内科ではどんな病気を治療しているのでしょうか。「心療」だから心の病気?それとも「内科」だから体の病気?心療内科がどんな病気を治療するのか、よくわからないという方は多いと思います。ここでは心療内科で扱う病気と治療についてお話しします。
Rome IVは機能性消化管障害治療の一般的な流れを紹介していますが、それは心身症の全般の治療に広くあてはまるものです。5段階に分かれるその手順は、おおざっぱに言うと次の通りです。
Step 3の内科的な薬を使うところまでは、一般の内科と少しも変わりありません。病気が軽症なら、あるいは優れた薬があれば、 これだけでも十分病気が治せるでしょう(冒頭に挙げた胃潰瘍は優れた薬があるので、心療内科での特別な治療を必要としません でした)。
ストレスの軽減、リラクセーションが加わると、同時に心を診る心療内科らしさが表れ始めます。さらに抗うつ薬や心理療法が 加わると、その立場は一層明らかになりますね。このように、内科での治療と精神面の治療を組み合わせることで有効な治療を 行なう、それが心療内科らしい治療だと言えるでしょう。