心療内科のこと

 心療内科ではどんな病気を治療しているのでしょうか。「心療」だから心の病気?それとも「内科」だから体の病気?心療内科がどんな病気を治療するのか、よくわからないという方は多いと思います。ここでは心療内科で扱う病気と治療についてお話しします。

心療内科と精神科

心療内科と精神科は、一般にはあまり違いがよく理解されていません。医療関係者ですら違いがよくわからないという方は多くいらっしゃいます。しかし心療内科はあくまでも精神科とは違うので、ここまでは心療内科が診る、ここから先は精神科にお願いするという境界線は引いています。 その最も大きなものが

の2つです。これらの症状があると行動のコントロールが難しく、時には患者さんの意思に反してでも入院させる必要が生じます。 そのような措置を講じることができるのは、精神保健指定医という資格を持った精神科医だけです。そこが心療内科と精神科の大きな 分かれ目なのです。心療内科での入院治療はあくまでも御本人の同意を得た上で行っています(精神科も同意の上での入院が基本で、 御本人の意思に反しての入院には厳しい基準があります)。次に心療内科で診る主な精神疾患を御紹介します。

摂食障害は若い女性に多く、やせたい気持ちの異常な高まりから極端な食事制限や過剰な運動を行ない、体重を減らそうとする 病気です。ひたすら食べずに我慢できる人ばかりではなくて、反動から過食に走って、後から吐き出したり下剤などの薬で排出したり することもあります。結果として非常にやせてしまった場合を神経性食思不振症、体重は正常の場合を神経性大食症と呼んでいます。 やせてしまうと命の危険もあるため、点滴や栄養剤などを用いた内科的な治療を行なって体重を回復させる必要があります。 しかしやせたい気持ちは非常に強いので、体重の増える治療はとても嫌がります。そこで心に配慮した治療が必要になってくるため、 心身両面を診る心療内科の出番になります。

うつ病は、気持ちがひどく落ち込んでゆううつ、何も楽しくない、やる気が出ないという心の病気です。10人に1人は一生のうちに 最低1回はかかると言われる、非常に患者数の多い病気です。うつ病の診断基準には食欲が低下したり、全身がだるくなったりといった 体の症状も含まれています。さらに、頭痛、腹痛などの痛みを訴えたりします。抗うつ薬での治療に加えて頭痛や腹痛に対する内科的 な薬を併用すれば、より早く患者さんの苦痛を軽減できます。ただし、重症のうつ病では妄想が出現したり、死にたい気持ちを抑え られず自殺を望んだりする場合があります。このような場合は精神科での治療をお願いします。