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日本植物形態学会誌「Plant Morphology」は植物形態学に関する学術雑誌(PRINT ISSN: 0918-9726)です。

最近の研究

プレスリリース等の投稿を募集中です。
投稿を希望される方は、左の日本植物学会ウェブサイト事務局<takano[at]kumamoto-u.ac.jp>までご連絡ください。折り返し投稿フォームをお送りします。




花粉管を長く伸ばすために必要な膜交通のしくみを発見

投稿者: 室啓太・上田貴志
基礎生物学研究所 細胞動態研究部門

シロイヌナズナのpicalm5a picalm5b二重変異体では、花粉管の先端が伸長の途中で破裂する。この花粉管では、花粉管先端に局在し破裂を抑制するレセプター様キナーゼであるANXURが,広範囲の細胞膜に拡散してしまう(上図)。このことから、PICALM5aとPICALM5b がANXURを花粉管先端へ局在させるために必要であることが明らかになった。

詳しくは、プレスリリース 基礎生物学研究所(2018年10月1日)、『花粉管を長く伸ばすために必要な膜交通のしくみを発見』をご覧ください。



植物細胞の大きさを決めるサイコロゲームを発見

投稿者: 川出健介1,2・塚谷裕一1,3
1岡崎統合バイオ、2基生研、3東大・院・理

シロイヌナズナの葉の表皮細胞(左)と柵状組織の細胞(右)の図 。細胞の大きさに合わせて黄色(小さい)から赤色(大きい)に色づけしている。ジグソーパズルのような形をした表皮細胞の大きさはバラバラだが、丸い柵状組織の細胞は大きさが揃っている。スケールバーは100 µm。表皮細胞の大きさがバラバラなのは、サイコロゲームのように無作為に核内倍加が起こり、それに応じて一定割合で細胞の肥大促進が起こるからである。

詳しくは、プレスリリース 基礎生物学研究所(2017年9月20日)、東京大学大学院理学系研究科(2017年9月20日)、『植物細胞の大きさを決めるサイコロゲーム 』をご覧ください。



シンプルな物理現象「拡散」で葉の形や大きさが決まる仕組みを解明

投稿者: 川出健介1,2・塚谷裕一1,3
1岡崎統合バイオ、2基生研、3東大・院・理

シロイヌナズナの葉原基におけるANGUSTIFOLIA3(AN3)タンパク質の空間分布。AN3のmRNAは葉原基の葉身基部で限定的に発現するが、その翻訳産物のAN3タンパク質は、そこから単純拡散で先端=基部軸に沿って濃度勾配を作る。この拡散は細胞の密度に影響されるため、大きな細胞からなり密度の低い葉原基先端部では、拡散速度がたかまる。このことにより、AN3タンパク質の特徴的な勾配が形成される。この濃度勾配は、葉原基における細胞分裂の空間頻度分布に読み替えられている。

詳しくは、プレスリリース(2017年9月6日)、『シンプルな物理現象「拡散」で葉の形や大きさが決まる仕組みを解明 』をご覧ください。



Hollidayジャンクション解離酵素は葉緑体核様体の均等分配に必須である
    投稿者: 小林優介1,2 ・三角修己3・ 西村芳樹1
1京大・院・理、2遺伝研、3山口大・院・創成科学

葉緑体核様体は葉緑体DNA分配の基盤である。野生型では、葉緑体核様体は葉緑体分裂の際に積極的に分散し均等分配される。しかし、monokaryotic chloroplast (moc)1変異体では葉緑体核様体が凝集し、不均等分配が起こる(上図)。moc1変異体で壊れていたのは、葉緑体DNAを正確に切断するHolliday junciton解離酵素であった

詳しくは、プレスリリース(2017年5月15日)、『葉緑体増殖の基礎的しくみを解明 -葉緑体分裂・増殖時にDNA分配を制御する酵素の発見-』をご覧ください。



植物の根が水を求めて伸びるために必須な細胞を発見
    投稿者: 宮沢 豊
山形大・理学部

根の皮層細胞のみでMIZ1遺伝子を発現するmiz1突然変異体。miz1突然変異体は水分屈性を欠損しています。野生型MIZ1を皮層細胞で発現させる(緑色蛍光)と変異体の表現型が相補されることから、皮層細胞がMIZ1のはたらく細胞として水分屈性に必須であることがわかりました。赤色の蛍光は、根の細胞の輪郭を示しています。

詳しくは、プレスリリース  東北大(2017年5月10日)、『植物の根が水を求めて伸びるしくみを発見-乾燥地で生きるために働く細胞群-』、プレリリース 山形大(2017年5月18日)、『植物の根が水を求めて伸びるために必須な細胞を発見』をご覧ください。



細胞内共生による葉緑体誕生に必須であった細胞と葉緑体の分裂同調化機構の解明
    投稿者: 墨谷暢子1,2,3 ・宮城島進也1,2,4
1遺伝研・細胞遺伝・共生細胞進化、2JST・CREST、3慶應大・生物、4総研大・遺伝学

葉緑体分裂タンパク質DRP5Bのドミナントネガティブ変異型を発現誘導して24時間後の単細胞紅藻Cyanidioschyzon merolae。葉緑体分裂開始後にDRP5Bのドミナントネガティブ変異型の発現誘導により葉緑体分裂を阻害すると、細胞周期は葉緑体が分裂していないのにも関わらず進行する。この結果、核を2個、葉緑体を1個もつ細胞が生じる。

詳しくは、プレスリリース(2016年11月15日)、『細胞内共生による葉緑体誕生に必須であった細胞と葉緑体の分裂同調化機構の解明』をご覧ください。



可視化されたヒメツリガネゴケの葉緑体を覆うペプチドグリカン「壁」
    投稿者: 高野博嘉
熊本大・院・先端科学

緑色植物の光合成の場である葉緑体は二重の包膜のみで囲まれていると考えられてきました。しかし、今回、高感度なペプチドグリカン検出システムを使い、今まで電子顕微鏡でも観察できなかった、コケ植物の葉緑体を覆うペプチドグリカン「壁」を可視化することに成功しました。

詳しくは、プレスリリース(2016年6月21日)、『コケ植物の葉緑体に「壁」を発見』をご覧ください。



クロレラのリン蓄積動態を解明
    投稿者: 大田修平1, 2・河野重行1, 3
1東大・院・新領域、2国立環境研、3東大・FC推進機構

クロレラをはじめとする微細藻類は、細胞内にリンを蓄積することが知られていましたが、細胞内の蓄積動態については詳しくわかっていませんでした。本研究は、生理生化学的方法と元素イメージング法のひとつであるエネルギー分散型X線分析法により、これまで単に高電子密度顆粒と呼ばれ機能未知だった部分に、ポリリン酸としてリンが蓄積していることを明らかにしました。

詳しくは、プレスリリース(2016年5月16日)、『リンを高蓄積するクロレラ―地上から失われつつあるリンの水中での回収に期待―』をご覧ください。



植物Y染色体遺伝子地図を作成
    投稿者: 風間裕介1・河野重行2, 3
1理化学研究所、2東大・院・新領域、3東大・FC推進機構

ナデシコ科のヒロハノマンテマはXY染色体をもつ雌雄異株植物で雄花(オス♂)と雌花(メス♀)を別々の株につけます。このオス株のY染色体に重イオンビームでランダムに欠失変異を導入し、「両性花」変異体や「無性花」変異体を得ました(図参照)。変異体の欠失をスパコンで整列しY染色体の地図を作りました。この地図をX染色体地図と比べたところ、進化の過程でY染色体の向きが逆転していることを発見しました。

詳しくは、プレスリリース 東大・院・新領域(2016年1月8日)、理化学研究所(2016年1月8日)『植物Y染色体遺伝子地図を作成―重イオンビームで作った変異体を使用、進化の過程でY染色体は逆位を起こしていた― 』をご覧ください。



植物を丸ごと透明化し、中まで観察する新技術を開発
 〜解剖することなく、植物の内部を細胞レベルで蛍光観察〜


投稿者: 栗原大輔1・水多陽子2,3・佐藤良勝2・東山哲也1,2
1名大・院・理、2名大・ITbM、3JST・さきがけ

植物透明化試薬ClearSeeにより透明化したシロイヌナズナめしべを丸ごと蛍光観察した。花粉管を4色の蛍光タンパク質(mTFP1、sGFP、Venus、mApple)で標識している。今回、蛍光タンパク質の活性を保持したまま、植物の蛍光観察の妨げになるクロロフィルを取り除き、透明化する試薬ClearSee(クリアシー)の開発に成功した。

詳しくは、プレスリリース (2015年10月28日)、『植物を丸ごと透明化し、中まで観察する新技術を開発 〜解剖することなく、 植物の内部を細胞レベルで蛍光観察〜 』をご覧ください。




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