尿道狭窄症でお悩みの方へ

防衛医科大学校病院 泌尿器科堀口明男 Official Site

はじめに

高齢化が進む我が国において、泌尿器科医の果たす役割は日々大きくなっています。私は防衛医科大学校病院泌尿器科に勤務し、様々な尿路生殖器系疾患の治療にあたっております。その中でも特に尿道狭窄症という疾患の治療に積極的に取り組んでいます。尿道狭窄症は会陰部や骨盤の外傷、尿道カテーテル留置や経尿道的手術による後遺症など様々な原因によって尿道の内腔が狭くなり、排尿しにくくなる疾患です。泌尿器科を受診される機会の多いご高齢の方だけでなく、お子さんや働き盛りの若い方にも発症しますが、泌尿器科医が日常診療にあたる疾患の中で尿道狭窄症の頻度はあまり高くありません。悪性腫瘍(がん)のような命に関わる疾患ではありませんし、心筋梗塞や脳梗塞のような一分一秒を争う疾患でもありません。しかし、尿道狭窄症はごく普通の日常生活の一部である排尿に著しい不具合をきたし、重症になると自力での排尿ができなくなり、生活の質(Quality of life、QOL)に暗い影を落とすことになるのです。適切に治療しないと感染症をおこしたり、膀胱や腎臓の機能を悪化させるリスクがあります。頻度があまり高くないからといって決して侮れないのです。

尿道狭窄症は疾患自体の頻度が高くないため、日本だけでなく世界的にみても治療経験豊富な医師が少なく、治療が全く充足していません。これだけインターネットが普及して、医療に関する情報が巷にあふれかえっている現在においても、尿道狭窄症に関する適切な情報は非常に限られています。誤った情報に翻弄され、尿道狭窄症を克服できない患者さんが数多くいらっしゃいます。

このホームページは尿道狭窄症で困っている患者さんに適切な情報を提供するために制作いたしました。尿道狭窄症の多くは尿道形成術という治療で完治(追加処置やカテーテルが不要になる状態を意味します)が可能です。私はこれまでに1600例を越える尿道形成術を執刀し、尿道形成術の高い治療効果を実感しています。尿道形成術により尿道狭窄症で苦しんでいる患者さんが少しでも多く救われることを願ってやみません。

What’s New

  • 2024年4月15日 日本泌尿器科学会から尿道狭窄症診療ガイドラインが発行されました。
  • 2024年1月5日 プロフィール、治療実績をアップデートしました。
  • 2022年3月7日 プロフィール、治療実績をアップデートしました。
  • 2020年4月22日 プロフィール、治療実績をアップデートしました。
  • 2018年4月19日 第106回日本泌尿器科学会総会 総会賞を受賞しました。
  • 2018年5月10日 ホームページを更新しました。
  • 2018年6月1日 Society of Genitourinary Reconstructive Surgeons(米国尿路再建外科学会)のboard memberに選出されました(http://www.societygurs.org/about-us/board-of-directors)。
  • 2018年6月20日 プロフィールを更新しました。

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