王様は誰だったのか?
安倍晋三山中伸弥横倉義武の三氏は揃ってアビガンを「恐怖の新コロに対抗する日本の星」として絶賛し、COVID-19に対するアビガンの未承認使用を推進した。明らかに承認前の医薬品の広告の禁止を定めた薬機法第六十八条違反である。お三方ともアビガンのようなイカサマのために晩節を汚すような真似を敢えてするような方々とは思えないので、確信犯ではないだろう。だとすると、ディオバン「事件」よろしくジャーナリストという名の詐欺師達が お三方を騙して裸踊りを踊らせたことになる。では3人全員が同時に裸の王様となったのだろうか?それともやはり王様は一人だけだったのだろうか?新聞記者ならば3人にインタビューして「真相究明」しようとするのだろうが、インタビューなんぞで真相が明らかになった試しがない。無駄である。裸の王様は官邸の先代の主に決まっているとばかりに、ロッキード事件顔負けに、先入観てんこ盛りのでっち上げ記事を書くのが関の山だ。3人が無意識に展開する口車に乗ってせっせとアビガンの営業記事を書きまくった新聞記者に、誰も「真相解明」なんて期待しちゃいない。

添付文書が読めないお医者様達
無知は死んでも治らない
アビガン賞賛は、無知を受容体として思考停止を生じさせる感染症だった。浜の真砂よりも種類が多い無知の中でも、アビガン賞賛の受容体となった無知は極めて特異なものだった。多くのお医者様達が持っている「自分は薬のことをよく知っている」というありふれた認知障害の中でも、「添付文書なんて、現場を知らない厚労省の役人が書いた作文だ。あんなチラシで薬の何がわかるというのだ」。そんな傲慢極まりない認知障害自分の無知に対する無知である。アビガンがとんでもないイカサマであることは、添付文書の1ページを見れば直ぐにわかる。未だ世の中に存在しない病気に対してしか効能を持っていない=地球上のどんな病気に対しても効かないことが明記してあるからだ。そんな簡単なこともわからない程度の脳味噌しか持ち合わせないから、詐欺師達にまんまと騙されてしまったのだ。

 もし、あなたの前に「宇宙人退治の専門家」と称する人物がやってきて「もしガミラス星人が攻めてきてもご安心ください。これで皆殺しにできます」と言って黄色い錠剤を差し出したら、あなたはどうするだろうか?多くの場合、即座にお引き取り願うだろう。小学生じゃあるまいに、実際にガミラス星人が来て試してもいないのに、「あの凶悪なガミラス星人に効くのなら火星人なんかイチコロだ」と言って記者会見で触れ回るバカがどこにいる?(実際にはいたわけだが) ある程度の社会常識さえあれば、そして少しばかり映画が好きであれば、火星人退治の特効薬を簡単に突き止め、イカサマ錠剤を売りつけようとした詐欺師達を裁判に突き出す。本来ならばそういう展開になっていたはずだった。

  しかし現実は違っていた。内閣総理大臣、ノーベル医学生理学賞受賞者、日医会長という豪華3トップセールスマンによるアビガンヨイショ音頭に乗って裸踊りをする人々で、メディアも現場も溢れ返った。それもこれも多くのお医者様達が添付文書の最も大切な部分さえ読めなかったことが原因だ。そう考えれば、誰が王様かは自明である。お医者様達の王様が裸にさえならなければ=添付文書さえ読めれば、官邸の先代の主はもちろん、医師免許は持っているとはいえ、大切な診療所研究所の経営問題で頭が一杯のノーベル医学生理学賞受賞者も、そしてもちろん王様が率いる日本医師会のお医者様達も、決して裸になることはなかったはずだ。

王様と王宮の責任問題
幸いなことに、有識者会議から厳しいお灸を据えてもらって王様は服を着るようになった。元祖裸の王様は決して巡り逢えなかった幸運である。出なきゃいいのに会長選に負けて辞めても王様は王様である。未だに全然懲りていない。そして王様同様にイレッサでも全然懲りていない日医の厚労省に対する圧力影響力も絶大である。あの悪名高い介入観察研究も、厚労省に対する日医の圧力助言なしでは、遂行どころか着手さえできなかった。その悪名高い介入観察研究のおかげでアビガンの毒性が明らかになった。だから「肩の荷が降りた」なんて能天気なこと言ってる場合じゃねえだろうがわずに、この幸運を生かし、是非とも薬害アビガン問題罪滅ぼし早期収拾のためにご尽力願いたい。何ぃ? 独りぼっちじゃ寂しいから、仲良し3人組を復活させたいって?ほーっ、早々と敵前逃亡しちまった卑怯者どもに尻拭いしてもらいたいってわけね。ふざけるな、この野郎。あいつらが戻ってくるとでも思ってんのか?晩節を汚すのは本人だって相場が決まってるんだよ。自分のケツぐらい自分で拭け!!

アビガン真理教事件
コロナのデマに飽きた人へ
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