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研究成果

プリオンにおける‘かたち’の変化

研究分担者
岐阜大学人獣感染防御研究センター
桑田一夫

  1. 何故、プリオン病は、哺乳類にあって、鳥類や両生類にはないのでしょうか?これは今まで、分かりませんでした。
  2. 我々は、核磁気共鳴法(NMR)を用いたプリオンタンパク質のダイナミクス解析により、構造的に非常に弱い場所を明らかにしました。緑色のポケットを囲む赤色の部分です。
  3. その場所には、アミノ酸(スレオニン:T)の繰り返し配列がありました。これは哺乳類の特徴で、鳥類や両生類には見られません。
  4. 壊れやすい場所を補強するための分子を設計し、プリオン感染細胞やプリオン感染動物に投与したところ、病気の進行が抑えられました。このような「分子設計による地震対策」が、プリオン病治療薬の開発戦略として有効である、と考えられます。

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