研究成果
プリオン病の画像診断に関する研究-画像診断を加味した早期診断のための基準つくり-
国立精神・神経センター国府台病院:湯浅龍彦
画像所見にて、大脳皮質,線条体,または視床に、MRI拡散強調画像(DWI)の高信号所見のある例では、髄液のtau蛋白を測定して、それが1,300 mg/dl以上の高値を示すものでは、プリオン病の初期診断probableと判定する。また、疑わしき臨床症状があって初回DWIが陰性の例では、2週後にDWIを再検する。と同時にSPECT検査を行なって陽性例では、DWIが陰性であっても髄液tauを測定し、高値であれば、プリオン病の初期probableと判断する。SPECTにおける陽性所見とは、大脳皮質,線条体,または視床における血流低下の所見を特徴とする。そしてSPECTが陰性の例では、プリオン蛋白遺伝子解析をオーダし、結果を待つ。それと平行してプリオン病以外の他の疾患の鑑別診断を行う。