ホーム > 研究報告 > 高須俊明

研究成果

SSPEの発症リスクとしての乳児期麻疹罹患

長岡西病院神経内科:高須俊明


2才未満罹患麻疹のオッズ比を示している

乳児期に麻疹に罹患することがSSPE(亜急性硬化性全脳炎)の発病リスクになることは、これまでに報告されたケースコントロールスタディによって明らかとなっている。ただしオッズ比の値は報告によって大きく異なっている。 2歳未満罹患麻疹のオッズ比を報告した4研究を比較すると、パプアニューギニア国東部高地州における26.4という値(文書記載情報に依拠)が際立って高かった。つまり、2歳未満で麻疹に罹患した小児は2歳未満で麻疹に罹患しなかった小児の26.4倍だけ多くSSPE発病のリスクを有していた。
乳児麻疹の制御はSSPEの発病予防上重要であるが、パプアニューギニア国ではその重要性が特に高いことを本研究は明らかにした。

高須俊明1、2、中村好一3、三木健司4、東郷将希4、水谷智彦4、田村正人2、田宮 崇5
1日本大学大学院総合科学研究科生命科学専攻、2医療法人崇徳会長岡西病院神経内科、3自治医科大学公衆衛生学、4日本大学医学部内科学講座神経内科部門、5医療法人崇徳会長岡西病院精神科)

このページの先頭へ