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研究成果

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)発症前の麻疹抗体価(二瓶 健次)

分担研究者:二瓶 健次(身体障害者療護施設 横浜らいず)
研究協力者:山下 純正(神奈川県立こども医療センター)

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)が麻疹ウイルスによる遅発性ウイルス感染ということが知られており、血清、髄液の麻疹ウイルス抗体値の上昇がSSPEの診断にとって重要な意義をもっている。しかし、これまでSSPEが発症する前の麻疹抗体値については報告がなかった。今回、山下らにより初めて報告された。
このことは、SSPEの臨床症状発現前の早期診断の可能性が示唆され、早期治療の可能性とあわせて重要である。また、SSPEの発症の機序を考えるうえにも重要な所見である。

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)発症前の麻疹抗体価

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)の知的評価の推移(二瓶健次)

分担研究者:二瓶健次 身体障害者療護施設横浜らいず 
研究協力者:白川公子 国立成育医療センター心の診療部

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は発症後は比較的画一的な経過をとることが知られている。その臨床分類としてJabbourの分類が用いたれている。Jabbourの分類で主にⅡ期におけるSSPEの症例の知的評価の経過について全IQ値とそのサブグループ(識別、記憶、視覚運動、模写、構成、表象、合理性、名称、名称、属性、記憶、類推、言語表象)について検討した。
JobbourⅡ期の例で、総IQ値は9から77であった(平均43.5)。IQの要素別に見ると、模写、属性、記憶に関する要素は比較的保たれているが、早期に記憶、表象、合理性が障害されていることが示された。

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)の知的評価の推移

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