ご挨拶
第53回日本頭痛学会総会
会長 端詰勝敬
東邦大学医学部心身医学講座
この度、第53回日本頭痛学会総会を開催させていただくことになりました。会期は、2025年11月21日(金)・22日(土)で、会場は横浜のパシフィコ横浜のノースとなります。なぜか、3年連続の横浜での開催となりましたが、学会の合間に素晴らしい景色やお食事も楽しめるのではないかと思います。
本大会のメインテーマは、「頭痛診療とチーム医療の融合と展開」とし、この大会の顧問を間中信也先生にお願いいたしました。私自身は、心療内科や心身医学の立場から頭痛診療や研究にかかわってまいりましたが、10年以上の間、小田原にある間中病院で間中先生の頭痛外来の患者さんを心療内科として一緒に診療する形を続けてきました。そこで感じたことは、頭痛のチーム医療の重要性です。頭痛は脳神経内科、脳外科だけですべてを診られるものではありません。一方、小児科や心療内科、精神科だけでも診ることができない難しく複雑な病態です。各診療科はそれぞれ難治性の頭痛を一生懸命に診療するのですが、ほかの診療科、産業医、看護師、心理士、鍼灸師、医療事務なども頭痛の診療にどのようにかかわっているのか詳しくは知らないことがほとんどだと思います。
頭痛は、片頭痛だけをとっても、反復性から難治性まで、トリプタンが効きやすい頭痛から薬物乱用を伴う頭痛まで、CGRP関連抗体製剤が劇的に効果を示す片頭痛からノンレスポンダーまで、生活に支障がない頭痛から、不登校や休職中の頭痛まで様々です。今回は学術総会では、治療技法の最先端の話題を提供し、議論することはもちろんですが、頭痛を幅広い視点で見つめ直し、他の診療科、他の医療スタッフとどのように協力していくことができるのかを考える第一歩になることを期待しております。
海外からの招聘講演、特別講演、教育講演、多くのシンポジウム、一般演題、市民公開講座など多くの企画をそろえて皆様をお招きする予定です。会員の先生はもちろん、非会員の先生、研修医、学生、一般の方々までは幅広い立場の方々にご参集いただきたいと考えておりますので、奮ってご参加いただけますようお願い申し上げます。