<雑談>

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症例2

 日本内科学会雑誌 「シリーズ One Step more〜苦手を得意に!血液ガス 第3回」(第108巻 第6号 1777−1780)では誤診する可能性がある具体例です。

【症例】
動脈血ガス: pH 7.37, pCO2 37 mm Hg, HCO3 21 mmol/L
血清生化学: Na 137 mmol/L, Cl 104 mmol/L, Alb 4.0 g/dL
HCO3 21 mmol/Lのnon-Gapアシドーシスに対してpCO2 37 mm Hgと代償性の呼吸性アルカローシスを認める症例で、Alb 4.0 g/dLでアルブミンによる補正は考慮しなくてよいケースです。
 図1に従うと、①でNa−Cl−HCO3= 137−104−21= 12よりnon-Gapアシドーシスとは診断されず、それ以降のステップに進みません。しかし、②を適応するとNa−Cl= 137−104= 33 <36からnon-Gapアシドーシスと診断されます。

①で診断ステップが終了したかに思う初心者に、指示もないのに②へ進むことを要求するのは如何なものかなと思います。