<酸塩基診断「進化型」>

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酸塩基診断 代謝性異常のcHCO3

 代謝性酸塩基異常の診断で広く使用されているAnion Gap法は煩雑!
と思っている方には是非このcHCO3法を使ってもらいたいと思います。
この方法では
たった3つのステップで代謝性酸塩基異常の鑑別診断が可能
おまけに代謝性アルカローシスの診断には血液ガス分析検査は不要
なのです。

詳しくは論文(Tanemoto M. Calculated Bicarbonate for Acid-Base Disorders. Am J Med. 130: 1135-1136. 2017)を読んでいただければと思いますが、
血液中のアルブミン 1g/dLあたりの電荷が2.5 mEq/Lと仮定した以外は
式の変換を行ったのみで、Anion Gap法と同等です。

アルブミン電荷の仮定は、構成するアミノ酸の電荷と実測から、実施に耐えうる仮定としてよいと思います。

>>血液ガス分析に基づく酸塩基異常診断 はこちら

cHCO3法

Step1 cHCO3を算出

 [cHCO3-] = [Na+] - ([Cl-] + 2.5x[Alb])

Step2 cHCO3とHCO3の正常値(24-28)を比較

 [cHCO3-]   >28            代謝性アルカローシス
 [[cHCO3-]  <24            高Cl性代謝性アシドーシス

Step3 cHCO3とHCO3測定値を比較 (誤差+/-2)

 [cHCO3-]  >HCO3測定値+2          AG増大型代謝性アシドーシス
 [cHCO3-]  <HCO3測定値-2           異常イオン(ブロム中毒、リチウム中毒、免疫グロブリン異常等)



※ AG増大型代謝性アシドーシス
多くはケトアシドーシスか乳酸アシドーシス、その他はサリチル酸塩、メチルアルコール、エチレングリコール、トルエン等の中毒。日本では遭遇する事は稀であるし、急患症例。中毒の原因は病歴から診断。
実際問題としてはケトアシドーシ スか乳酸アシドーシスが鑑別診断に上がる。
 高血糖を合併している場合にケトアシドーシスを疑い、それ以外は乳酸アシドーシスを疑う。
現実には臨床所見からAG増大型代謝性アシドーシスを疑い。HCO3測定は確認。