<雑談>

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研修病院?

 医療分野の様々な問題点を雑談集として集めてみました。
私が実際に経験したり、医療関係の仲間から聞いたエピソードです。

 医学生は大学卒業後、医師としての技量を磨くために、研修を受ける必要があります。
卒後二年間に行う初期研修は、基本的な技量を習得する期間と考えられており、
このような研修を行うことが出来る研修病院で研修を行います。
 医学生は学部を卒業した直後には、看護師への指示の出し方や、患者情報のサマリー作成等
充分にできない状況が普通です。このような卒業直後の医者に対して、適切に
患者の病態を把握
パラメディカルに指示出し
他の医療関係者にわかりやすい病態
が出来るようにトレーニングするのが、初期研修の一つの目標です。

 病院は、各学会での規定をみたすことで、研修病院に指定されます。
内科研修病院の場合は、
  1. 内科学会で年3回以上の発表(一般に内科地方会における研修医の症例報告)
  2. 病理解剖数年10件以上(研修医が研修期間中に病理解剖を経験する必要があるため)
一般に、各病院の研修委員会で、各内科専門科(循環器、呼吸器、消化器、腎臓、内分泌、神経等)に
学会発表の割り振りや、解剖数の割り振りを行うのですが、
ある研修病院では、研修委員会が機能しておらず、これら研修病院の規定を満たしているのか、
確認していない状況でした。

 このような病院に赴任した医師Aは、研修医(研修中の医師を研修医と呼びます)の指導のために、
積極的に病理解剖を行い、学会発表を指導する一方で、病院全体として、発表数と病理解剖数を把握することを、病院に要請しました。
しかし、病院は、この要請を聞き流し、自ら研修病院の規定を満たす 方策を練ることは行わなかったのです。
(この病院の、研修医への教育軽視は、甚だしいものであった。
医師Aは以下の問題も改善することを病院に養成したのだが、この点に関する改善もなかった。
  • 医師はパラメディカルに指示を出し、パラメディカルは医師の指示の元医療行為を行うのが一般で、このために、研修期間中に指示出しを確実に行う教育を受けるのだが、この病院では、指示出しが不明確で、医師の指示なく、看護師が勝手に医療行為を行うことが日常茶飯であり、この教育がしっかり行われていなかった。
  • 患者病態を把握しサマライズする能力を養成するために、患者サマリー作成を指導医が指導することが一般に行われるが、これが行われていなかった。)
医師Aは自分の科内で発表数を確保して、
科内での病理解剖数年10件は困難であったので、可能な解剖数 年3−4件を確保するように努力ました。しかし、上記のような病院の研修軽視を、好んで研 修病院として、この病院を選択した研修医の中には、このような指導を煙たがり、病院側に指導法に関して苦情をあげる者もいたのです。
このような、研修医からの苦情に対して、
この病院は、
「しっかり、研修指導する先生から指導を行わないようにするので、
研修にきてください。」
と後輩達に宣伝してほしい。

と言ったそうです、この病院は研修医を教育するつもりはなく、適当に医療行為を行える
医療者を獲得することのみが目的のようです。

 実際、この病院で研修した医師の病院間での評判は芳しくありませんが、
このような病院の態度では当たり前と言っても良いのかもしれません。

 このような言い方をすると弊害があるかもしれませんが、
レベルの低い病院で、レベルの低い医者が養成され、世に解き放たれる。
そのような状況を容認しながら、専門医機構を推し進めている日本の医療の状況。

このような、病院でも研修指定病院となることが出来る日本の医療に疑問を持つ日々です。

あなたは、
このような病院で治療を受けたいと思われますか?
このような病院で研修を受けた医者に診てもらいたいですか?