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ごあいさつ
 
三学会構成心臓血管外科専門医認定機構
代表幹事 龍野 勝彦
 この度、2006年1月23日の三学会構成心臓血管外科専門医認定機構(以下機構)の総会で、北村惣一郎代表幹事が任期満了となり、代って龍野勝彦が代表幹事をお引き受けすることになりました。至らぬ点が多々あるかと存じますが、一生懸命務めますので、皆様のご支援とご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 北村前代表幹事は、心臓血管外科専門医制度の創設に当たり類まれな指導力によって、無事専門医の認定を軌道に乗せ、機構のシステム整備に邁進してこられました。先生のご尽力に対して、ここに改めて心臓血管外科専門医を代表して厚く御礼申し上げる次第です。
 本来、本機構は専門医を認定するため、学会を離れた第三者機関として誕生しました。ところが平成14年に厚生労働省が出した外形基準によって、専門医は法人格を有する学会が認定することになり、第三者機関としての機構の機能は失われてしまいました。しかしながら心臓血管外科の専門医は、構成会員の異なる胸部外科学会、心臓血管外科学会、血管外科学会の三学会が協力して制度の整備を行うことから、それぞれの学会の合議による決定が時に困難なことがありました。そこで、理事長を含む三学会の代表者を委員に加えて、今まで学会とは多少距離をおいた決定機関としての姿勢を貫いて参りました。
 専門医の認定を開始した前後から、より高いレベルの専門医の育成を望む声が高くなりました。しかし機構には独立した事務部門がなく、財政的裏づけも乏しいことから、現状では第三者的役割りのまま独自の精度の高い調査を実施し、それに基いて制度整備を続けることは大きな困難が伴います。一方、胸部外科学会を初めとする各学会は、これまで組織として会員に対する教育、調査ならびに情報提供を行ってまいりました。こうしたことから当面機構としては、より高い専門医制度の確立のために各学会の機能を有効に活用しながら、構成三学会の意向を十分に踏まえて運営していきたいと考えます。
 なお、専門医制度全体が今後どうなるかは、日本医師会、日本医学会、日本専門医認定制機構でも協議中であると聞いています。その結果によってはインセンティブを含む、専門医の性格も大きく変る可能性があります。その時点で専門医の認定業務が再び第三者機関に委ねられることもありえるので、当面、心臓血管外科専門医認定機構の名称はこのままにしたいと思っています。
 本機構が専門医に対してもまた国民に対しても、心臓血管外科専門医教育のさまざまな疑問に的確に答える場として、ますます開かれた組織になるよう努力いたしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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