ほら吹きボリスここにあり
−ワクチン販促デマとスペイン風邪2021の同時流行−
「魔法のワクチン」がいくら死亡者数を激減させても、PCRによる患者偽造を止めなければ「感染爆発」は永遠に続く。そしてワクチンは売れ続ける。
政治家と「専門家」の関係:ワクチンの場合
選挙の前は、表向き「win/win」=内心はどちらも「上手く利用してやった」。選挙の後は双方とも「被害者はこっちだ」。それが専門家と政治家の関係です。
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しかし、公衆衛生当局では「100万人が死亡する可能性がある」「流行はジェット機並みにやってくる」「3カ月以内に国民全員にワクチン接種をしなければならない」といった前のめりの意見が主流になっていく。「確率はゼロではない」が「あり得る」「あるだろう」と伝言ゲームのように変化し、否定的意見はほとんど検討されずに大統領に報告された。それもワクチン製造に要する時間を考慮すると、「決断は1週間以内に」という状況だった。大統領の側近は専門家の進言を「頭に突きつけられた銃」と述懐している。「大惨事が予想されたのに何もしなかった」との批判を考えると、政治的には選択肢がないに等しかった。(井上 亮 史上最大のワクチン事業 〜その挫折と教訓〜1976年、米で新型インフル流行の恐怖 日経新聞 2020年6月15日)より抜粋
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「ほら吹きボリス」ここにあり
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英、感染急増でもコロナ規制撤廃へ 死者・重症者抑制で(日経新聞 2021/7/6)
【ロンドン=中島裕介】英国のジョンソン首相は5日の記者会見で、公共交通機関でのマスクの着用やイベントの入場人数の制限など新型コロナウイルス対策の規制を19日にほぼ撤廃すると発表した。足元ではインド由来のデルタ株の流行で感染者数が急増しているが、ワクチン効果で死者や重症者数の急増にはつながっていないと判断した。
規制の撤廃は英国の人口の大半を占めるイングランドを対象とする。英国では1回以上ワクチンを接種した成人が全体の86%にのぼり、1日の死者数は1ケタから20人台に抑えられている。ジョンソン氏はワクチン効果で死者数が大幅に減っていると指摘。「いま先に進まないのなら、いつ進むのか」と規制廃止の正当性を訴えた。
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ほら吹きボリスこと、ジョンソン英国首相が発するデマは、もちろんこれが初めてではありません。彼の名声は既に新コロ流行はるか以前から確立していました。
『ジョンソン氏はそれが真実かどうかにかかわらず、とにかく面白い話をデッチ上げて衆目を集めることにご執心な「エゴ怪獣」で「無責任男」、そして英国一の「お騒がせ氏」です』(木村正人 警戒警報! 英国の次期首相ボリス・ジョンソン氏はトランプ米大統領を上回る「ホラ吹き(脱・真実)」男だ 2019/7/23)
ワクチン販促デマ:「ワクチンが効いた」はでっち上げ→スペイン風邪2021の動かぬ証拠
PCR陽性者数を激増させながら死者数を95%減少させるワクチンなどこの世に存在しないことは既に説明しました。新コロ様がお隠れになり、死者数増加を伴わないPCR陽性者数の単独増加=季節性コロナウイルス感染症=ただの「コロ」(通称 スペイン風邪2021)になったのを「我が国が誇るアストラゼネカ・オクスフォード大学共通開発のワクチン(以下AZワクチン)の成果」と記者会見ででっち上げる「ほら吹きボリス」。自国民の識字率を何パーセントだと思っているのでしょうか?英国市民が英語で書いてある添付文書を読めないとでも?そこにはしっかり書いてあるのに?「PCR陽性者数に対しては70%の有効性はあるが、入院患者数や重症者数の抑制については評価できない」(Table 2: Vaxzevria efficacy against COVID-19)。死者数を激減させるなんてどこにも書いてありません!!。これぞデマ、いやデマが持つ怪しげな雰囲気などこれっぽっちもない、毎度おなじみ北陵クリニック事件顔負けの、正真正銘のでっち上げです。
英語が苦手な方も御心配なく。日本の添付文書をどうぞ。右に表2 COVID-19に対する有効率(主要解析)を
示します(クリックして拡大)。入院や重症のところに「NE」とあるのは脚注にある通り、「評価できない=実際にもっと多くの&雑多な集団に打ってみなきゃ重症者が増えるか変わらないか減るか、全くわからん」の意味です。実際に流行している社会の中で実用化して初めて検証できるという意味です。さらに死者数については全く言及されていません。これは始めから、臨床試験の規模では死者数などに実薬/プラセボ群で差が出るわけがないと見込んで評価対象外にしているからです。死者数が減るとしてもPCR陽性者数が徹底的に抑えられて初めて死者の減少が得られる。これは医薬品開発の常識です。
そうして実際にAZワクチンを使った結果が上記のグラフです。本当にワクチンの効果が現れたのならば、最良のシナリオでもPCR陽性者数は臨床試験通り6割から7割減少。重症者数、死者数の減少がそれを上回ることは決してありません。5割減であれば万々歳です。実際にコミナティ(ファイザーワクチン)のリアルワールドデータがそうなっています(論文を読みたい方は→N Engl J Med. 2021 Feb 24. doi: 10.1056/NEJMoa2101765.)ましてや、PCR陽性者数がうなぎ登りで増加しているのに死者数が全く増えないなんて、ワクチンの効果では絶対に説明できません。上記の棒グラフは新コロ弱毒化の極み、正に季節性になった動かぬ証拠です。
専門家謹製デマの絶大な威力
こんな見え透いたでっち上げを英国首相が記者会見で開陳できるのも、世界に冠たる英国公衆衛生の専門家集団による事前の承認があってこそです。そうでなければ、「やれやれ、またボリスの大法螺が始まったぜ」で片付けられてしまい、日経が取り上げることもなかったでしょう。英国公衆衛生専門家公認でっち上げの効果は抜群でした。遠く離れた極東の島国で、製薬、医療機器、バイオ分野専門で10年以上コンサルティングなさっている方や、超一流大学教授までもが「ほら吹きボリス」の見え透いたでっち上げを信じて英国製ワクチンの効果を絶賛するコメントを寄せています。
ワクチン販促に対するデマの多大な貢献
では、コメントを寄せたお二人は、本当にワクチンの奇跡を信じているのでしょうか?そんな訳ありません。花村 遼氏は東京大学工学部卒→東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻修士課程修了。鈴木一人氏は東京大学大学院の現役教授なのです。お二人とも(ああ見えてもイートン→オクスフォード)のジョンソン首相以上の頭脳をお持ちのはず。つまりデマと知った上で垂れ流している確信犯です。そう考えれば、その世紀のデマを正義の味方ワクチンデマバスターが全く叩かないことも十分納得が行きます。ワクチン販促キャンペーンに邪魔なデマ(その中には、妊孕性への悪影響のように、必ずしもデマと決めつけられないものも数多く含まれます)のみを叩き、販促に貢献するデマは拡散し放題に放置する。その一方で、新コロワクチンに関する我々の根本的な疑問には一切答えない。それが嘘つき村のワクチン販促エンジンである「こびナビ」の使命だからです。
そうして政治家と専門家集団が一致団結してワクチン接種を推進する構図は、一見、日英両国で一致しているように見えますが、あくまで表面的なもので決定的な相違点があります。それが55年前の米国の教訓に対する姿勢です。英国は自国で生産したAZワクチンの問題点を他国から指摘され、謙虚にそのリスクを評価し、接種対象をリスク・ベネフィットバランスが良好な集団に改めて絞り込んで、接種を再開しました。そうしたらどういうわけか新コロがただのコロになった。正に瓢箪から駒です。その思ってもいなかった僥倖を、転んでもただでは起きない、倒るるところの土を掴む英国らしく狡猾に利用した。それが「ほら吹きボリス」の記者会見でした。
ベネフィットの誇大広告が招く悲劇:アビガンの悪夢再び
一方我が国はどうでしょうか?他国で開発されたワクチンを受け入れ、開発企業に免責を与えました。全く新しいワクチンゆえに現実世界で多くの一般市民に接種する過程で臨床試験では捉えきれなかった安全性の重大な問題が生じる可能性がある。その責任も日本国政府が引き受けたのです。では、医薬品の安全性監視の責務を負う専門家達は、55年前の米国の教訓を活かし、十分な働きをしているでしょうか?とんでもない。上記のように深刻な事態に陥っています。こともあろうに東京大学大学院の現役教授が、あたかもコミナティが死者を激減させるかのようなデマを確信犯として垂れ流しています。それもただのデマではありません。未承認効能効果を宣伝する、明白な誇大広告、薬機法六十六条違反です。こうしてありもしないベネフィットがでっち上げられ、相対的にリスクを隠蔽する「優良誤認」が垂れ流されている。これは正にアビガンで政治家と「専門家」達とマスゴミがぐるになってやってきたことです。
「魔法のワクチン」がいくら死亡者数を激減させても、PCRによる患者偽造を止めなければ「感染爆発」は永遠に続く。そしてワクチンは売れ続ける。
→薬害アビガン事件
→新コロバブルの物語
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