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第一回 医師向け 人工呼吸管理 基礎教育プログラム 質問・回答

★鎮痛鎮静

  1. Q1:sedationの具体的な方法(薬―量)を教えてください。
  2. Q2:Behavioral Pain Scale(テキストP74)で、目標とすべき値があれば教えてください。
  3. Q3:プレセデックスの鎮痛作用はどれ程強いのでしょうか? 挿管チューブの痛みなどに対しても十分な効果があるようには感じないのですが…。
  4. Q4:鎮静中断(投薬中止)による鎮静評価は実際どのように行っているのですか?
  5. Q5:重症呼吸不全の場合は、1日1回の鎮静中断は逆に有害となるのでしょうか?

日本呼吸療法医学会が発表している「人工呼吸中の鎮静のためのガイドライン」に記載されていますので、それをご覧ください。学会ホームページから誰でも(学会員でなくても)参照できます。http://square.umin.ac.jp/jrcm/contents/guide/

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疼痛があるときは、それを除去しないまま鎮静することは不可能(きわめて困難)です。したがって、BPSで目標とする値は3点ということになりますが、鎮痛薬の過量投与にならぬよう注意が必要です。

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心臓手術後患者を対象とした試験で、デクスメデトミジン投与群では非投与群に比較して、鎮痛のために要したモルヒネ投与量は有意に少なかったと報告されています。鎮痛作用は、鎮痛薬として用いられるほどの効果はなく、疼痛に対して鎮痛薬の投与量を減らすことができる程度の強さと考えられます。

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「人工呼吸中の鎮静のためのガイドライン」の中では、投薬中止ではなく「1日に一度、鎮静薬投与量を調節し、意識レベルの確認と神経学的診察を行うことを推奨する(推奨度B)」としました。中断すると一気に意識レベルが上昇して、自己抜管など危険を伴う可能性があるからです。投与量を調節(減量)するときは患者観察を密にして、意識レベルや神経学的異常の有無のチェック、人工呼吸器との同調性、自発呼吸の強さ(ウイニングの可否)などについてもチェックします。もちろん危険を伴えばすぐに鎮静薬を増量します。減量とともにそのままウイニング、抜管できることもありますが、鎮静の持続が必要な場合は、減量による効果が確認できた時点で投与量を調節(増量)することになります。

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必ず有害とは言えませんが、鎮静中断(投与量調節)はより慎重にすべきです。重症の場合ほど、鎮静が浅くなったときに患者にかかる精神的身体的ストレスは大きくなるし、人工呼吸器との同調性もそこなわれやすいからです。しかし、重症患者ほど脳卒中などの神経学的異常は起こりやすいといえます。したがって、いかに重症でも、鎮静薬投与中は、少なくとも種々の神経反射などのチェックをするなど、神経学的異常がないかどうかいつも注意しておく必要があります。

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