理事長挨拶
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- 日本視野画像学会について
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日本視野画像学会は、眼科および関連領域における視野および画像に関するさまざまなテーマを多角的に研究する学会です。前身である日本視野研究会は、1980年に発足して以来31年間にわたり視野に関する基礎ならびに臨床研究を行ってまいりました。その後、日本眼科学会の専門別研究会における機構改変にともなう発展的解消により、2012年から日本眼科学会の関連学会として、日本視野学会が設立され新たに学会活動を開始しました。さらに2019年からは、近年の目覚ましい画像診断技術の進歩と共にその名称を日本視野画像学会と改名し現在に至ります。日本視野画像学会は、本学会の母体である国際視野画像学会(Imaging and Perimetry Society :IPS)とも密接に連携し、これまでも1978年の東京開催以降、計4回を日本で開催し、アジア地域をリードする最重要国として、国際活動も続けて参りました。
本学会の最大の特徴は、視野、画像を専門の基軸とし各分野を横断的に扱う学会であるという点です。緑内障、神経眼科、網膜、ロービジョン、視覚生理をはじめとする多くの専門分野にまたがった研究テーマを幅広く網羅し、多くの眼科疾患の早期診断、経過観察の精度向上、機能的構造的変化の評価、QOVやADLに関わる諸問題に取り組み、特に『視覚障害者認定』や『自動車運転と視野』といった社会的に重要な課題に対しても精力的に情報共有し、社会に発信して参りました。今後は高齢者や強度近視眼などで適切に視機能、構造評価ができるよう、眼科専門領域が網羅的に議論する場として、本学会の役割は益々大きくなるものと思われます。また本学会では医師のみならず多くの視能訓練士の皆さんにも学会員となっていただいており、垣根のない意見交換を重視しています。さらに視覚生理の分野に興味を持たれている研究員にも広く門戸を開放し、視覚生理学の基礎系の先生方とのコミュニケーションの場として、視覚生理学基礎セミナーを毎年主催して、視覚生理の基礎および最先端の研究成果を情報共有しております。引き続き若手医師、視能訓練士、研究員の皆さんにも積極的に本学会に参加していただき、視野および画像の分野から社会貢献に繋がる精力的な学会活動を推し進めていきたいと考えております。今後とも一層のご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
日本視野画像学会理事長
中野 匡