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がん転移学会について
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研究活動
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事務局
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日本がん転移学会事務局
〒541-8567
大阪市中央区大手前3丁目1番69号
大阪国際がんセンター・研究所内
TEL/FAX:06-6945-0355 e-mail : jamr2021-office@umin.ac.jp (office-jamr@pro.odn.ne.jp) (事務局 2017.03.25 移転)
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学術集会
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■第35回日本がん転移学会学術集会/総会のご案内
会長あいさつ
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第35回日本がん転移学会学術集会・総会
会長 二口 充
皆様、初めまして。
このたび、第35回日本がん転移学会学術集会・総会の世話人を務めさせていただくことになりました、山形大学医学部病理学講座の二口 充です。2026年7月30日(木)、31日(金)の両日、山形テルサにて開催いたします。
本年度のテーマは「腫瘍微小環境の制御による難治性癌克服への新戦略」です。文字にすると大仰に響きますが、実際の学会を見渡すと、もっと人間くさく、にぎやかで、時に混沌すら感じる“場”です。考えてみれば、それはまさに腫瘍微小環境(TME)の縮図にほかなりません。
腫瘍細胞はひとりでは生きていけず、線維芽細胞や免疫細胞、血管内皮細胞といった間質の仲間と複雑にやり取りしながら成長していきます。学会も同じです。基礎研究者は分子の奥深くに潜り込み、臨床研究者は患者全体を俯瞰する。若手は勢いよく増殖し、ベテランは環境を整える。多様性があるからこそ面白く、時に予測不能な方向に進むのです。
本学会の伝統といえば、何といっても質疑応答の活発さです。質問はサイトカインのように四方八方から飛び交い、発表者はシグナル伝達経路のごとく必死に応答します。議論がうまくつながれば「シグナル伝達成功」、ずれれば「ノイズシグナル」。ときには暴走して「サイトカインストーム」化することもありますが、それすらも学会の醍醐味。傍から見れば炎症反応そのものですが、終わってみれば確かな記憶として残る“免疫応答”になっているはずです。
フロアーに目を向ければ、間質細胞であるAudienceが、発表者という腫瘍細胞に向かって次々とシグナルを送り、相互作用している光景をしばしば目にします。CAFのように会場全体をまとめる人もいれば、マクロファージのように議論を炎上させる人もいる。ポスター会場は多様な細胞集団がひしめく間質そのものであり、コーヒーブレイクは研究者に欠かせない生存シグナル。懇親会に至っては、エクソソーム交換どころか、もはや“代謝産物”まで共有しているように見えるほどです。
さらに、実際の腫瘍微小環境においては、腫瘍と間質の相互作用が持続することで不均一性が徐々に増していくことが知られています。同様に、学会でも時間をかけて多様な研究者が交わり続けることで、単なる寄せ集めではなく、より奥行きのある“学術的多様性”が形づくられていくのです。
今年度は、国際癌転移学会(MRS)との連携を深め、基礎と臨床を隔てることなく、若手もベテランも分け隔てなく交わる場を目指しています。その一環としてMRSとのジョイントセッションも予定しており、国際的な視点から議論を深める絶好の機会になるでしょう。
ここで改めて強調したいのは、「やはり現場に足を運んでいただくことの大切さ」です。ご存じの通り、サイトカインの多くは遠隔ではなく近距離で作用します。同じ空間で顔を合わせ、言葉を交わし、時には余計な“ノイズシグナル”すら含めてやり取りするからこそ、真の相互作用が生まれるのです。学会という“腫瘍微小環境”に身を置くこと自体が、新しい戦略の萌芽につながります。
私たちがん転移学会は、単なる情報交換の場ではなく、難治性癌という人類共通の課題に挑むための知の共同体です。ここでの議論や出会いが、腫瘍微小環境を制御する革新的な戦略につながり、将来の患者さんの希望へと結実することを強く信じています。
第35回日本がん転移学会学術集会・総会が、皆さまにとって心地よくも刺激的な“腫瘍微小環境”となり、その相互作用から次代を切り拓く力が生まれることを願ってやみません。世話人として、この使命を胸に、学会がさらに飛躍するよう全力を尽くしてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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第35回日本がん転移学会学術集会/総会に関する問い合わせ先 |
第35回日本がん転移学会総会事務局 山形大学医学部 病理学講座
【運営事務局】
〒
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