- 急速冷凍法試薬(従来法)および緩速冷凍法試薬を用いた、自己血の凍結および洗浄効果の比較検討
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- 東京大学倫理委員会承認日(承認番号):
- 平成25年7月31日(承認番号10221)
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- 研究内容
- 当院では,待機的手術患者さんなどを対象に,同種血回避を目的として自己血輸血を推進しています.自己血輸血を安全かつ適切に実施するため,平成18年より自己血外来を設置し,症例数も増加しています.手術までの期間が長い場合には,血漿分離して濃厚赤血球を液体窒素内(−196℃)で凍結保存しています.濃厚赤血球を凍結保存する場合は,凍害防止液(30%グリセリン液)を添加し,液体窒素中での急速冷凍法を実施しています.また,凍結赤血球を使用する際には,解凍作業を行い,洗浄して凍害防止液を取り除き、自己洗浄赤血球として供給しています.凍害防止液および洗浄に使用する3.5%NaCl液は、院内調整を行っていますが、試薬保存瓶が供給停止となってしまうため、今後これらの試薬が使用不可能となります。そこで市販されている緩速冷凍法用試薬を用いた、赤血球の凍結および洗浄を行い、その効果を検証します。本邦では,自己濃厚赤血球の保存に急速冷凍法を用いる施設は他に存在しないため,急速冷凍法試薬は市販されていません。一方、緩速冷凍法は実施している施設も多く、その試薬も市販されています。今後も当院で冷凍赤血球の保存および供給が可能とするために、緩速冷凍法試薬を用いた急速冷凍法の実施を検討します。
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- 1.方法:
- 各診療科から廃棄許可が得られた自己血もしくは液状保存期間を過ぎた自己血を用い、緩速冷凍法試薬を用いて凍結保存および洗浄を行います。洗浄の効果については,解凍洗浄赤血球上清の浸透圧,洗浄液のHb濃度,赤血球回収率を算出し,現在行っている方法で得られた解凍洗浄赤血球の上清の浸透圧,洗浄液のHb濃度,赤血球回収率と比較します.
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- 2.研究における倫理的配慮について
- 本研究に用いる廃棄許可が得られた凍結赤血球は,自己血の採血の際に患者さんへの「貯血式自己血輸血に関する説明と同意書」に記載してある「手術時に出血量が少なかった場合,患者さんに輸血する予定がないことを確認した上で,自己血を廃棄する」ことへの同意を得られたものを匿名化し、使用します.したがって,患者さんに不利益を及ぼすことはありません.研究に対してさらに説明を希望される方は下記連絡先までお申し出ください.使用せず、今後も使用する予定のない自己血の研究的利用への同意の撤回は、各診療科より廃棄許可が出るまでは可能です.廃棄許可の状況については,下記連絡先までお問い合わせください.廃棄許可後は個人情報を連結不可能匿名化いたしますので、同意の撤回は不可能となります.
- (問合わせ窓口)
- 東京大学医学部附属病院 輸血部 曽根伸治 副臨床検査技師長(研究責任者)
- 03-3815-5411 (内線35162)
- 〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
- 電子メール:sone-blo@h.u-tokyo.ac.jp
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