自動化学発光酵素免疫測定装置 SphereLightWakoにおけるスフィアライト HIV Ag/Abの性能評価
研究課題名:
輸血部における測定試薬および機器の評価と精度管理(包括的申請)
自動化学発光酵素免疫測定装置 SphereLightWakoにおけるスフィアライト HIV Ag/Abの性能評価
承認番号,承認日:
平成24年1月23日(承認番号3545-4)
内容:
1. はじめに
 当院では、輸血前検査としてヒト免疫不全ウィルス(Human Immunodeficiency virus, 以下HIV)検査を実施しています。HIV検査を実施する場合、必ず患者様にご説明し、専用の同意書にて同意を得てから実施しています。検査に用いた後、残りの検体は残余検体として当院で保管しております。今回、この残余検体をHIV検査の精度管理に用いることを目的とした研究についてご説明いたします。なお、検査の精度管理に残余検体を用いた研究の実施については、東京大学倫理委員会の承認(承認番号:1560)を得て実施しております。
2. 研究の目的、方法
 HIV検査は、スクリーニング検査と確認検査に大別されますが、スクリーニング検査は、感染から検査値が陽性となる時期(ウィンドウ期と呼ぶ)を短縮できるものが理想的であります。すなわち、感染していることをなるべく早い段階で検出できる検査である必要があります。スクリーニング検査が陽性になった場合、確認検査にてHIV感染の有無を再確認しております。スクリーニング検査は、HIVの感染が疑われる検体を幅広く拾い上げられる程の感度を有する必要がありますが、そのため、偽陽性反応も多く認められます。現在、HIVに対する抗原および抗体を同時に検出できる検査試薬(第4世代)が開発されており、スクリーニング検査としてはウィンドウ期が最も短い試薬となっています。本研究では、過去に当院でHIV検査を実施された患者様の残余検体を用い、化学発光酵素免疫測定法(CLEIA)を原理とした高感度測定かつ大量検体処理可能な、和光純薬工業社SphereLightWakoにて測定可能なHIV 抗原抗体同時測定試薬の精度管理を行うことを目的とします。
3. 研究が行われる機関または実施場所
 東大病院輸血部及び検査部において、残余検体を用いた上記試薬の精度管理を行います。
4. 研究における倫理的配慮について
 人権への配慮(プライバシーの保護)
 患者様の残余検体を上記試薬の精度管理に用いるに当り、患者様から専用の同意書をいただくことはなく、残余検体を連結不可能匿名化して用いますので、検体と患者様を連結できなくなります。したがって、患者様に不利益を及ぼすことはありません。また、過去に実施した検査結果と異なる結果が得られた場合、患者様にその情報を提供することも出来ません。 本研究に対してさらに説明を希望される方は下記連絡先までお申し出ください。
連絡先
名倉 豊
〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学医学部附属病院 輸血部
電話:03-3815-5411(内線:35162)
電子メール:nagura-lab@h.u-tokyo.ac.jp
 
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