寒いギャグは人を不安に陥れる

2009-09-11

きっかけはこのキャッチフレーズであった。
I♡ ◇△, But Whaling breaks my heart.

日本人全体を貶めたり敵に回さずにGreen pease NZが反捕鯨を訴えるには?というキャッチコピーである。
そうは言っても、またNZが宗主国としてislanderになにをしているんだと、茶目を覚えたので駄洒落を書き込んだ。

NZの羊は好きだけど、心筋梗塞で胸が痛い
I love NZ, but mutton breaks my heart.

日本にも終戦後しばらく、羊毛をとった後の、廃用羊が食肉として輸入されたそうだが、南太平洋の諸国には、つい最近まで或は現在も、mutton flapが流れ込んでいる。
これは、米国だと、沖縄も含めてSPAMだったり、日本の影響があるミクロネシアだとシーチキンだったりするのだが、これらの、非伝統的な食品のあれこれが、アイランダーにもたらしたのは、小錦や曙クラスの肥満であった。
しかも、援助の名を借りて、加工食品が送り込まれるだけで、資本は蓄積せず、雇用は産まれず、伝統的な社会も潰えて、しかも糖尿病や心血管事故が置き去りにされるという結果を生み出しているのである。輸入制限をしたり関税を課したりして抵抗している。
ならば、未だ幾らか生存捕鯨の方が良くないかい?と。
animal rightsの前に、human rights=健康が脅かされているんじゃないか?という洒落であったのだが、全然通じずに、怒りだす人も出るくらいで、極めて「サムク」「スベッテ」しまったのであった。
マオリを含めた太平洋諸島民も、無自覚である筈も無く、Polyfestなどでも、「西洋加工食品」を排して、食育にいそしむような、企画がなされているそうである。
勿論、Greeapeaseは捕鯨以外にも幅広く「活動」している。例えば、遠洋マグロ漁などもそうだ。ツナ缶丼も必ずしもアイランダーの健康には寄与しないが、mutton flapに較べれば、入漁料は下世話にしても、枠組みさえしっかりすれば、アヒ丼は雇用や地産地消の可能な、持続可能性のある、また比較的健康を保つ事の出来る食生活の基礎となりうる。台風で停電で冷凍庫が融けるから缶なんだって!
そんな問いには、「菜食主義なら健康にも地球にも優しいよ」という答えが、グリーンピースからは返ってくるのだろうけど。
更に言えば、水銀が入っている、クジラやトロは?と。

Greenpeace Japan’s message to the Japanese people about this “traditional” whaling is clear: “After the war, the whales saved us: now it’s our turn to save the whales,” says Junichi Sato, Greenpeace Japan’s whales campaigner.

終戦の一時期は飢えを凌いだがもう鯨に助けてもらわなくても助ける番だというのがグリーンピースジャパンのメッセージである。太平洋諸島とくに環礁などは生産力が十分ではなく戦後の荒廃を援助物資で凌いだというのは鯨も羊も共通するかもしれない。飢えて死ぬのと肥満とどちらが人権か?というのは、答えの出しにくい問いでは有る。タロやヤムがあったとしても、大量に人口が流入しても、支える生産力が足らないのは、「餓島」の言葉でも説明できる。もう少し近い所では、伊豆七島ではサツマイモが漸く糊口を支えていた。

The Obesity Epidemic in the Pacific Islands [pdf] Even though traditional foods were reported to be preferred over such foods as mutton flaps … The government of Fiji, concerned about the high fat content of poor-quality sheep meat and the health consequences of importing such products, imposed a ban on mutton flaps imports in their 2000 budget.
Sweets and fries out at Polyfest : Some commercial vendors - who pay at least $1000 for a site - had said they would drop hot chips and fatty mutton flaps. Others had been asked by board nutritionists to substitute light coconut cream for the full-fat variety in their raw fish dishes or to add plenty of vegetables to their chop suey.But some selling fatty Western foods like deep-fried hot-dogs or chips had said they simply could not comply.

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