禁煙治療について
医療機関で行う禁煙治療。どのようにして行っているのでしょうか。なかなかイメージが湧きにくいと思いますので、このページで紹介させていただきます。流れは大体以下のようなものです。
▼ こちらは禁煙を達成した方の感想です
医療機関の選択(熊本県の場合)
まずどこに行けばよいか、わからないという方が多いと思います。保険の適応が受けられる医療機関を希望される際には、以下の医療機関を受診してください。それぞれの医療機関で受付時間は異なりますので、事前に電話で確認されるのが望ましいと思います。▼ 保険で禁煙治療が受けられる医療機関
保険適応の条件の確認
受診された当日は、医療機関受付で「禁煙治療希望」の旨を伝えてください。喫煙状況についての問診、禁煙希望の確認があります。保険適応の条件として、さらに以下の2点を満たすことが必要です。■ 平均喫煙本数(1日の喫煙本数)×喫煙年数:200以上
■ ニコチン依存度:以下の10の質問のうち5ヶ以上を満たすこと
| 1.自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。 |
| 2.禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。 |
| 3.禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることが ありましたか。 |
| 4.禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ちつ かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、 食欲または体重増加) |
| 5.4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 |
| 6.重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。 |
| 7.タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 |
| 8.タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても吸うことがありましたか。 |
| 9.自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 |
| 10.タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。 |
禁煙治療初回時の診療内容
初回時の診療は以下のようなことが行われます。■ 禁煙理由の確認 ■ 喫煙の害と禁煙の効果 ■ 吐く息の中の一酸化炭素濃度測定
■ 禁煙開始日の決定 ■ 問題点の把握と開始にあたってのアドバイス
■ ニコチン依存の解説 ■ 禁煙補助薬の選択(ニコチンパッチまたはバレニクリン)
特に重要な禁煙開始後3〜7日目まで
完全禁煙を開始後、特に3〜7日目は下記のようなニコチンの離脱症状が出現しやすい時期です。禁煙補助薬を併用することで、これらの症状は軽減しますが、ある程度症状が出ることは覚悟しておいてください。バレニクリンよりニコチンパッチを使った場合に、離脱症状がでやすい傾向です。■ タバコが吸いたい ■ 落ち着かない ■ 気分が落ち込む ■ イライラ ■ 寝つきが悪い
しかし、これらの症状はずっと続くわけではなく、一般に7日目を過ぎると、徐々に軽くなっていきます。約1週間だけの辛抱 です。
くせのとり方
1日20本で20年間喫煙した方は、合計146,000本のタバコを吸っています。これだけ多くの喫煙の機会があれば、くせが生じることは当然です。禁煙補助薬を使用しても、くせがとれるわけではありませんので、くせを取る方法について説明します。■ タバコに結びつきやすい行動を変える
タバコに結びつきやすい行動、例えば朝の行動の順番を変える。食後はさっと席を立つ。
飲酒やコーヒーは控える。
■ タバコを吸いやすい環境を改善する
タバコ・ライター・灰皿はきっぱり処分。吸いたくなる場所を避ける。喫煙者に近づかない。
禁煙を宣言する。周りに協力してもらう。
■ 吸いたくなったら代わりの行動をとる
禁煙後、特に3〜7日は吸いたくなることが多いと肝に銘じてもらいます。吸いたくなったら
代わりの行動をして、喫煙衝動を逃すようにします。
歯磨きをする。深呼吸をする。水やお茶を飲む。散歩など軽い運動をする。何か口に入れる。
2〜12週間後までの診療内容
2回目以降の診療は以下のようなことが行われます。■ 禁煙状況や離脱症状に関する質問 ■ 吐く息の中の一酸化炭素濃度測定
■ 禁煙継続にあたっての問題点(阻害因子)把握とアドバイス
■ 禁煙補助薬(ニコチンパッチまたはバレニクリン)の副作用の有無確認と説明
禁煙治療にかかる値段
3割負担の方の場合、ニコチン製剤を使った場合には診療費・薬剤費を合わせて約12,000円、バレニクリンを使った場合には診療費・薬剤費を合わせて約18,000円のかかります。1箱320円のタバコを1日20本吸う方の場合、1.5〜2ヶ月位のタバコ代で済むことになります。
禁煙に成功して途中でやめることはできるのか
禁煙治療を開始してしばらくすると「禁煙に成功した気分」になってきます。だんだん受診が面倒になって途中で受診をやめたくなることがあるかもしれません。しかし、診療開始後3ヶ月後の最後まで受診されることをお勧めします。途中で受診をやめると喫煙が再発しやすいこと、一度禁煙治療を開始するとその後1年は保険診療が使えないことがその理由です。禁煙できるかどうかはその後の生死に関わる一大事 です。この3ヶ月だけは気合を入れてやり通しましょう。禁煙継続のコツ
喫煙(ニコチン依存症)は非常に再発しやすいものです。禁煙継続のコツは何と言っても「つい1本」を馬鹿にしないこと。宴会・喫茶店・仕事の合間・冠婚葬祭などで周囲の喫煙者からのもらいタバコが最も問題です。「1本だけ」と思って手を出すと、ニコチン依存状態がわき上がってきます。病的な欲求を止められなくなり、さらに1本。そしてついには自分でタバコを買うようになります。「つい1本だけ」は絶対にやめましょう。禁煙してよかったことを確認し、前向きにいきましょう。
