ご挨拶

 日本産業看護学会第6回学術集会を、2017年11月4日・5日に東京都品川区で開催いたします。

 現在日本では、少子高齢化・人口減少の下、働く意欲がある人が働ける社会を整える動きが加速しています。治療を続けながら働く方、高齢者、子育てや介護をしながら働く方を支えるためには、健康への支援が重要となります。

 産業看護職は、「相手を全人的に捉え、その自助力に働きかけ、気持ちや生きがいを尊重する」1)ことを大切にしながら、働く人の健康とともに、生産性の高い「いきいき職場」づくりを支援しています。
 しかし、日本の産業保健の仕組みの下では、このような産業看護職の支援を届けることができていない職場も沢山あります。

 産業看護職の実践や経験知を、より広い対象に届けるためには、制度を整えることを働きかけるとともに、実践や経験知を「見える化」し発信しながら、どのように届けるかを考える必要があります。

 本学術集会では、「産業看護活動の見える化~働く人の活躍を支える看護の評価と発信~」をテーマとして、皆さまと一緒に今後の産業看護学を考えていきたいと思っります。
 多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

東京医療保健大学 医療保健学部看護学科 教授 佐々木美奈子
NTT東日本健康管理センタ 保健支援科 看護部長 田中希実子

1)日本産業衛生学会産業看護部会:産業看護の定義「看護の理念」より引用
  佐々木 美奈子   田中 希実子