ベクロニウムの分子量を知らなかった土橋大先生
土橋先生は分子の体重計である質量分析計を用いて鑑定した(ことになっている*1). 分子量18の水分子を質量分析計で測定するとm/z 18というイオンの電気信号が出てくる。これは世界中どこの研究室で測っても同じ値が出てくる。マサチューセッツ工科大学で測定しても,大阪府警科捜研で測定しても,水を測定すれば,m/z 18が出てくる.
土橋先生は質量分析計で被害者とされる小6女児の血液を測ったところ、m/z 258が観察された、さらにベクロニウム(分子量557)を測定したらやはりm/z 258が観察された.これで被害者の血液の中にベクロニウムが証明されたとしている. これは真っ赤な嘘である.なぜならベクロニウム分子は「C34H57N2O4」であり,その分子量は557だから、誰が測ってもm/z 557が出てくるからである.ど素人の私が検索しても,ベクロニウムの質量分析でm/z 557が出てくることは,少なくとも1989年から知られている科学的事実である(Organic Mass Spectrometry 1989;24:723-732)
世界中のどこの研究室でも、マサチューセッツ工科大学で測定しようと東京大学で測定しようと,ベクロニウム分子を測定すると例外なくm/z 557 が観察される。さらに再審新証拠の志田実験鑑定は、ベクロニウムの測定によりm/z 557が観察されm/z 258は決して観察されないことを実証した。
m/z 557 を検出できなかった土橋先生はベクロニウムの検出ができなかった.土橋先生は嘘をついていた.ではm/z 258は一体全体何だったのか?私にとってはそんなものはどうでもいいことだが,もしあなたが気になるというのだったら,土橋先生に訊いてみようではないか.再審の場で.
*1ハートマークが書かれた実験ノートさえ提出されていないので,鑑定が行われたという保証はどこにもない.絶対に鑑定は行われたと主張しているのはお人好しの検察官(=裸の王様)と裁判官(=裸の女王様)だけ.