血小板α顆粒
【血小板α顆粒とは】
血小板の顆粒のひとつで、比較的大きな分子量の蛋白質を多く含んでいます。代表的な蛋白質として凝固・線溶因子としてフォンビルブランド因子凝固第V因子(体内の凝固第V因子の約20%はα顆粒中にあります)、フィブリノゲンが上げられ、成長因子関係として血小板由来成長因子(PDGF)や血小板第4因子(PF4)が上げられます(PF4は凝固反応にも関与しています)。また膜蛋白質としてPセレクチンやGPIIb/IIIaもα顆粒に存在しています。血小板一個あたりに数十個含まれていますが、その欠損症はα-storage pool deficiencyと呼ばれます。塗沫標本では血小板顆粒が認められなくなり灰色に見えるため、灰色血小板症候群(gray platelet syndrome)とも呼ばれます。Nbeal2の遺伝子欠損がその原因とされています。