γ-カルボキシグルタミン酸(Gla)残基 |
Gla残基は蛋白質が立体構造を保持する上で重要です。また活性化血小板膜表面などに出現しているホスファチジルセリンなどの陰性荷電を帯びたリン脂質にカルシウムイオン依存的に結合する上で重要な役割を果たしています。凝固因子の多くは酵素活性発現にリン脂質との結合が重要であるため、Gla殘基を有しないビタミンK依存性蛋白質(PIVKAと呼ばれてます)は凝固活性をほとんど有しません。
クエン酸カルシウムやフッ化カルシウムとして検体中の脱カルシウムを惹起するクエン酸ナトリウムおよびフッ化ナトリウム、並びにカルシウムをキレートすることで検体中の脱カルシウムを惹起するEDTAが抗凝固作用を発揮するのは、このGla残基とカルシウムイオンの作用を阻害するためです。
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