会長挨拶
日本性感染症学会 第38回学術大会の開催にあたって
愛知医科大学皮膚科学講座 教授
渡辺 大輔
この度、日本性感染症学会 第38回学術大会を2025年12月20日(土曜日)、21日(日曜日)に、ウインクあいちで開催させて頂くことになりました。愛知医科大学担当での本学術大会の開催は、第13回(2000年、野口昌良学会長)、第26回(2013年、三鴨廣繁学会長)以来3回目となります。
現代の様々な診断法や治療法、予防法の進歩により様々な感染症への対応が可能になってきました。しかし、梅毒に関しては感染患者数は右肩上がりに増加し、また近年の再興感染症であるMポックスは性感染症としての側面が強く、我々は今後も様々な性感染症と対峙しなくてはいけません。過去からの知識の集積、またそれらと最新の科学を融合した新しい性感染症の制御を期待して今回のテーマは「温故創新」としました。
また、私自身は皮膚科をバックグラウンドとしています。皮膚科はもともと皮膚病黴毒学科、皮膚病花柳病科として始まったこともあり、性感染症との関連も深い分野です。本学会では「目で診てわかる」性感染症も一つの柱としながら皮膚科と性感染症との関わり、また皮膚疾患と”性”についても考えていければと思っています。
学術集会の会場である”ウインクあいち”は名古屋駅から地下街を抜けて、雨でも濡れずに行くことができます。また周囲には大きなデパートやショッピングモール、大小さまざまな飲食店もあり手羽先、みそかつ、きしめん、味噌煮込みうどんといった”名古屋めし”に加え各国料理や高級レストランもひしめいています。本学会を通じ、性行為というヒトの最も根源的な活動に基づく疾患である性感染症を「温故創新」するとともに、会員相互の交流を更に深めていただきたいなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。