第48回日本脳神経外傷学会

会長挨拶

前原健寿

第48回日本脳神経外傷学会

会長 前原 健寿

(東京医科歯科大学脳神経外科 教授)

 第48回日本脳神経外傷学会を2025年2月21日(金)- 22日(土)の2日間、東京の都市センターホテルで開催させていただくことになりました。本学会は、前々教授の平川公義先生が京都府立医科大学教授の時に第3回を、また教室同門の高里良男先生が国立病院機構災害医療センター院長の時に第37回を開催させていただきましたが、東京医科歯科大学として開催させていただくことは今回が初めてです。伝統ある学会を開催させていただき教室員一同大変光栄に思っております。

 本学会のテーマは、「脳神経外傷を科学する」とさせていただきました。現代の脳神経外傷の診断、治療は、過去と比べると大きく進歩しましたが、科学こそがその大きな要因と考えているからです。表紙には、東京医科歯科大学が所在する御茶ノ水の過去と現在の姿を浮世絵と風景写真を用いて再現いたしました。科学の力によって脳神経外傷の診断、治療が未来に向かってさらなる発展を遂げると確信しています。

 東京医科歯科大学は2024年10月1日に東京工業大学と合併して東京科学大学に名称を変更いたします。今回のテーマである科学が新たな大学名に冠せられることに何かしらの因縁を感じています。シンポジウムでは、脳神経外傷を科学するために必要な医工連携についてのセッションを組みたいと考えています。また学会をより魅力的にするため若手の会員を増やすことを目的とした手術ビデオのセッションを企画しています。さらに今後の日本に不可欠な要素である国際化のためのEnglish session、ダイバーシティにも取り組むつもりです。また今回の学会で最終回を迎える平川賞にも焦点を当てる予定です。この他にも従来から日本脳神経外傷学会が取り組んできた諸問題もシンポジウムで取り上げます。

 盛りだくさんの内容を企画していますが、会員の先生方から多くのご発表、ご意見をいただき、科学的な思考に基づいて日本の脳神経外傷の診断、治療を発展させていくことが今回の学会の基本方針です。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

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