第23回日本組織移植学会総会・学術集会開催にあたって
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第23回日本組織移植学会総会・学術集会 会長 東京大学医学部附属病院 心臓外科 教授 小野 稔 |
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第23回日本組織移植学会総会・学術集会を東京大学本郷キャンパスで開催させて頂くこととなり、大変光栄に感じております。伝統ある本学会を東京大学で開催させて頂くのは、第8回総会・学術集会(2009年)の髙本眞一先生(本学会顧問)以来16年ぶりとなります。ここまで支えて頂いた会員の皆さまに心より感謝申し上げます。
第23回総会・学術集会は、東京大学本郷キャンパスの重要文化財・赤門に隣接する伊藤国際学術研究センターにある伊藤国際謝恩ホールで2025年8月2日土曜日に開催されます。メインテーマは「社会に開かれた組織移植」です。コーディネーションの現場において臓器と組織移植に関わる人々の連携や、一般の方々とメディアを含む社会とのつながり、多くの命を救うことができる組織移植に対する理解のすそ野の大きな広がりが今後ますます重要になってきます。組織移植におけるこれらの課題に対して様々な視点から、社会とのさらなる開かれた協調のあり方を探っていきたいという思いからこのようなテーマにさせて頂きました。
午前のパネルディスカッションでは、「あっせん体制の今後と組織移植コーディネーション」として、社会に大きな影響を及ぼす、現在変化の真っただ中にあるあっせん体制を、組織移植から観点を含めて行政を交えて理解し、また、午後の特別企画シンポジウムでは「社会に開かれた組織移植」という学会テーマの下で問題提起と現状分析とを行い、ディスカッションでみなさまと活発なご意見の交換を行う一連の流れを重視したプログラム構成を考えています。
会場の伊藤国際学術研究センターはかつて学士会分館があった場所にあり、大正時代の煉瓦造倉庫の壁面を組み込んだ奥ゆかしいデザインを有しつつ近代的なキャンパスとの調和が図られています。組織移植に関わるみなさまが垣根なく交流でき、組織移植が社会に広く受け入れられる医療となっていくきっかけを提供することが出来れば望外の喜びです。2025年8月、みなさまのご参加を心よりお待ちしております。