第58回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会

会長挨拶

第58回日本成人病(生活習慣病)学会
学術集会に向けて

杏林大学医学部 消化器・一般外科 下部消化管外科 教授
須並 英二

2024年は、痛ましい災害と事故で幕をあけることとなりました。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災者の方をはじめ、年初から困難な状況に遭遇された皆さま方に心からお見舞い申し上げます。

この度、第58回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会を2025年1月11日(土)〜12日(日)に都市センターホテルにて開催させていただくことになりました。伝統ある本会の学術集会会長を拝命いたしますことは、非常に光栄なことと存じますとともに重責に身の引き締まる思いがいたします。

今回テーマは「健康長寿を目指して」とさせていただきました。本邦では長寿はある程度達成してまいりましたが、健康長寿と平均寿命との差である日常生活に制限のある「不健康な期間」を縮小することは課題として残っております。2001年から2019年でみると男性の平均寿命は3.3年、女性の平均寿命は2.5年伸びましたが、健康長寿と平均寿命との差を見ると男性は0.1年伸びており女性は0.2年縮小しております。日常生活に制限のある期間がほとんど変わらないまま平均寿命が伸びている状況です。日本の将来に向けてこの期間を縮小するために本学会が担う役割は小さなものではないと考えております。

本学会は、内科医と外科医とが手を取り合い、成人病・生活習慣病という多岐にわたる疾患・病態に関して学び、議論しそして意見の交換を行うことのできる稀有な学会です。その特色を生かし、ご参加いただいた先生方や医療関係者の方々が、明日の「健康長寿を目指した」医療を行うにあたり少しでもお役に立てるような学術集会にしたいと考えております。
多くの皆さまのご参加を心よりお待ちしております。どうかよろしくお願いいたします。

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