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重要! SSDATA.xlsファイルの「課題」シートに訂正がありました(20030115)。
この実習の一般学習目標は、「研究デザインに応じた統計的手法を適用し、科学的な結論を得るプロセス」を学習することである。 この実習の個別学習目標は、
である。 研究デザインは、次のとおりに分類されます。
「研究デザインに応じた統計的手法を適用し、科学的な結論を得るプロセス」を理解するために,表2を常に参照して下さい。 前回は,
を実習しました。次に,前回の課題の解答例を示します。
このデータは,A社(従来型)と,B社(新型)の測定機器で測定した筋力データ(単位:kg)です(仮想データ)。 これらの機器で測定したデータを検討してみましょう。実習のために,SSDATA.xlsファイルを入手します (「課題」シートに訂正あり:20030115)。 次の手順に従い,実習します。
関門:「入力データ」シートの入力のままでは,統計解析ができません。どのように改善したらいいか考えてみましょう。 「入力データ」シートには,いくつかの問題があります。
この状態では,解析を進める事ができません。これらの問題を解決するために,入力したら元データと比較することが大切です。 空白セルは,元データの作成時点で記入しなかったのか?,データが測定できなかったのか?この資料だけでは不明です。 この実習ではC15セルを上につめて解析を進めます。 関門:データクリーニングが終了したら,必ずデータを凍結(フリーズ)すること。 では,このデータの特徴を把握するために,グラフを作成してみましょう。データの分布を作図するにはいくつかの方法があります。 ここではA社とB社を比較したいので,それぞれのデータを散布図にします。 次の手順に従い,実習します。
関門:このグラフから,何が分かるでしょうか? データの特徴が把握できたら,基本統計量を計算して,特徴を数値で表現してみます。 次の手順に従い,実習します。
関門:Excelには統計計算に便利な関数が多数含まれている。ただし,いくつかの関数には制限もある。 次に,データの分布の形状を把握するために,それぞれのヒストグラムを作成します。 次の手順に従い,実習します。
関門:このグラフから,何が分かるでしょうか?Excelのヒストグラムはちょっとしたクセがあるので注意。詳しくは各自研究してください。 いよいよ解析!でもその前に-どんな手法を使うのか? このデータは,A社とB社の機器で測定したデータでした。 関門:これらのデータには,どのような解析手法が適しているでしょうか? ここでは,A社とB社の2群間の平均値を比較してみます。このような解析を適用する場合には,次のステップが必要です。
では,早速解析してみましょう。 次の手順に従い,実習します。
Excel関数を用いない場合には,次の手順で検定統計量(t値)を計算し,検定します(Welch検定の場合)。
関門:このデータに適用できる他の手法も,考えてみましょう。 これまでの実習で,「2群間の差が4kgである」ことを統計学的に示すことができました。 しかし,2つの測定機器を並行して使う立場では,いつも4kgの差が出るということではないのではないかと考えました。 そこで,手元のデータから,2つの測定機器のデータの信頼区間を推定してみましょう。 次の手順に従い,実習します。
関門:演習3に取り組みましょう! 質疑応答(小休止の予定) 統計的手法に応じたデータセットの作成(ここは飛ばすかもしれません) 第1回資料の自由課題に取り組みましょう! 自由課題1:これらのデータセットを作成した研究者が設定したと考えられる研究目的をそれぞれ述べよ。
運動生理学的研究の実例 この研究(2003)では,体位傾斜モデルを用いて,「重力に伴う体性感覚入力はH反射回路を抑制する」という仮説を検証している。 生理学的には、条件刺激効果を明らかにするには試験刺激条件が一定であることが必要である。 →試験刺激の指標であるMサイズについても同様に検討した。 →この点を考慮して対応のあるt検定を行った。 自由課題2:仰臥位と直立位のMサイズをプロットし、データの解釈を試みよ。
自由課題3:仰臥位と直立位のH反射をプロットし、データの解釈を試みよ。
関門:最後に,演習4に取り組みましょう!
ヒント:Excelの「分析ツール」で解析できます。でも,問題があります。 解析例はこちら。 実習資料
参考書 石村貞夫,分散分析のはなし,東京図書,1992 実験系の学生は必読 宮原英夫,丹後俊郎(編),医学統計学ハンドブック,朝倉書店,1995 図書館で調べるときに便利 内田 治,すぐわかるEXCELによる統計解析,東京書籍,1996 実習の題材を参考にしました 石村貞夫,SPSSによる分散分析と多重比較の手順,東京図書,1997 SPSSユーザーは必携 加藤千恵子,石村貞夫,Point統計学,相関係数と回帰直線,東京書籍,2003 もう一度復習する人向け,実習の題材を参考にしました 涌井良幸,涌井貞美,図解でわかる統計解析用語辞典,日本実業出版社,2003 手元に置いておきたい 井川俊彦,Excelによる統計クイックリファレンス,共立出版,2003 Excelユーザーは必携 中澤 港,Rによる統計解析の基礎,ピアソンエデュケーション,2003 これからの解析ソフト(フリーウェア)として有望
おすすめ! 永田 靖,統計的方法のしくみ―正しく理解するための30の急所,日科技連出版社,1996 1日1テーマずつ,1ヶ月で読破できる 粕谷英一,生物学を学ぶ人のための統計のはなし―きみにも出せる有意差,文一総合出版,1998 有意差の呪文にとらわれないように 浜田知久馬,学会・論文発表のための統計学―統計パッケージを誤用しないために,真興交易医書出版部,1999 修士レベルでマスターしておこう 中村好一,基礎から学ぶ楽しい疫学,医学書院,2002 疫学って何?という人にオススメ
お手軽!! 石村貞夫,統計解析のはなし,東京図書,1989 基礎からわかりやすく解説 豊田秀樹,前田忠彦,柳井晴夫,原因を探る統計学,ブルーバックス,講談社,1992 因果関係を論じるための方法がわかる 新村秀一,パソコンによるデータ解析,ブルーバックス,講談社,1995 SPSSユーザーの入門書として最適
もっと勉強したい人のために 篠原弘章,共分散分析法 行動科学のBASIC,ナカニシヤ出版,1989 交絡因子の調整方法が詳解されている 市川伸一,岸本淳司,大橋靖雄,浜田知久馬,SASによるデータ解析入門 SASで学ぶ統計的データ解析(第2版),東京大学出版会,1993 SASユーザーは必携 John M. Chambers(著),Trevor J. Hastie(著),柴田里程(訳),Sと統計モデル―データ科学の新しい波,共立出版,1994 数理統計,モデリングの解説 Alexander M. Walker(著),丸井英二,林 邦彦,中井里史(訳),疫学研究の考え方・進め方―観察から推測へ ,新興医学出版社 ,1996 疫学の考え方が深められる 永田 靖,吉田道弘,統計的多重比較法の基礎,サイエンティスト社,1997 いつまでもpost hocと言い続けなくてすむように 斧田大公望,計数値の経時的分散分析,メディカルリサーチセンター,2001 調査研究を繰り返すデザインの解析方法 田部井明美,SPSS完全活用法―共分散構造分析(Amos)によるアンケート処理,東京図書,2001 アンケートも新しい手法で解析できる 丹後俊郎,医学データ―デザインから統計モデルまで データサイエンス・シリーズ,共立出版,2002 医学データの解析事例が豊富 Alan Agresti(著),渡邉裕之,菅波秀規,吉田光宏,角野修司,寒水孝司,松永信人(訳),カテゴリカルデータ解析入門,サイエンティスト社,2003 入門となっているが難しい |