Research
研究テーマ
生体の力学的現象を扱うバイオメカニクス、特に細胞に加わる力学的刺激とその刺激に対する細胞の感知・応答機構に焦点を当てた研究を行っています。研究の主題は血流に起因する力学的刺激であるシェアストレス(shear stress)とそれが作用する血管内皮細胞の関係を探ることです。このことは血流を介した血管系システムの制御機構の解明に役立つだけでなく、血流依存性に起こる血管の新生、成長やリモデリングあるいはヒトの粥状動脈硬化症や動脈瘤の発生といった臨床医学的に重要な問題の解明にも繋がります。研究方法は培養した内皮細胞に流体力学的に設計した流れ負荷装置で定量的な shear stress を作用させて細胞応答を観察する独自の生体工学的実験を用いています。