このたび、第128回日本小児精神神経学会学術集会を名古屋にて開催させていただくことになりました。
今回のテーマは、「生活環境の変化と子どもの心と発達」としました。昭和、平成、令和の時代の移りかわりとともに子どもを取り巻く生活環境は大きく変化してきました。メディアやテクノロジーの発達、国際化や早期教育化、習得するべき課題も増える一方でやりたいことやできることも増え、現代の子ども達は昔と比べてずいぶん多忙になったと思います。昔に比べ現代では、子ども達にとって様々な機会や可能性が広がった反面、失われたものや減退したものもあるように思います。いつしか近所の公園などで遊ぶ子は減り、子ども達全体の運動能力は低下しています。また、大人の生活様式の変化や社会の変化に伴い家庭環境や学校環境も変化してきています。子ども虐待相談件数は増加傾向が止まらず、家庭間格差が広がっています。いじめ問題や不登校、子どもの不安や抑うつ傾向の増加、そして発達障害と診断される子の増加など、近年の子どもの心と発達は様々な問題をたくさん抱えています。そして、COVID-19パンデミックによって、より加速した問題がある一方で、新しい生活様式に伴う新たな問題の登場も危惧されています。
子どもの心と発達にとって環境との相互作用は大変重要であることからも、私たちは今一度、子ども達の生活環境を見直し、環境を調整することによる子どもの心と発達の支援を深めていく必要があると思います。本大会では、多くの皆様とともに、子ども達が活き活きと育っていける環境のあり方とその支援について、深く学び考える機会にしていきたいと思っています。
なお、本大会は現地開催をメインとして準備しております。現地開催は、魅力的で迫力のある講演や演題を生で見聞きすることでより記憶に残る学びの場となり、全国の色々な先生と出会い様々な情報や意見交換が直接できることでより有意義で満足できる交流の場となり、開催地の風景やご当地料理を楽しむことで日ごろの疲れをいやし明日からの英気を蓄える保養の場となります。そのような現地開催ならではの醍醐味をたくさん味わえる学術集会を目指しております。会場は名古屋駅から徒歩圏内の場所にありアクセスしやすい立地ですので、是非皆様お誘いあわせのうえご参加ください。もちろん、当日現地にお越しいただけない方も、会期後にオンデマンド配信を行いますのでご安心ください。
多くの皆様にとって実り多き大会になるよう関係者一同鋭意努力しております。どうぞよろしくお願いいたします。
第128回日本小児精神神経学会 大会長
名古屋市西部地域療育センター
宮地 泰士
株式会社インターグループ
〒450-0002 名古屋市中村区名駅2-38-2 オーキッドビル8階
TEL:052-581-3241
EMAIL:jsppn128@intergroup.co.jp
※運営事務局は2023年1月31日(火)をもちまして全対応終了いたしました。
上記へご連絡いただいても対応・返信できかねますので、ご了承ください。