Japan Biomagnetism and Bioelectromagnetics Society

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ご挨拶


日本生体磁気学会
理事長 岩木 直
国立研究開発法人産業技術総合研究所 人間情報インタラクション研究部門 副研究部門長


皆様,かねてより日本生体磁気学会の活動にさまざまな点からご協力いただき,まことにありがとうございます. 前理事長の中里信和先生の後を引き継ぎ,2024年6月から3年間の任期で,第12代理事長を拝命いたしました岩木です. 着任のご挨拶を申し上げます.

日本生体磁気学会は,1986年の設立以来,脳磁図(MEG)をはじめとする生体磁気研究の分野で日本における中心的な存在として,学術研究のみならず,臨床応用においても重要な役割を果たし,国際的にも本分野の発展に大きく貢献してきました.

近年では,従来より活躍してきた超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いた脳磁図計測システムに加えて,Optically Pumped Magnetometer(OPM)やトンネル磁気抵抗(TMR)素子を用いた新たな計測技術の登場により,生体磁気計測の可能性がさらに広がっております.これらの技術は,従来の制約を超えた柔軟な計測を可能にし,脳磁図の利用範囲を飛躍的な拡大を予感させるものです.当学会でも,こうした新技術の積極的な導入に強い期待を抱いており、これからも研究と臨床応用の両面で,さらなる技術開発および応用に向けた研究を推進したいと考えています. 次世代に向けたこのような取り組みでは,とくに工学系の研究者と医学系の研究者が密接に協力する必要があることは論を待ちませんが,研究分野を越えた協力の場を提供することは,日本生体磁気学会の特徴の一つであり,今後もその重要性はますます増していくことを確信しています.

日本生体磁気学会は,設立以来生体磁気分野の研究を牽引してきた伝統を引き継ぎながら,革新的な技術や研究の進展に柔軟に対応し,国際的にもその存在感を高めていきたいと願っています.今後とも,会員の皆さまのご支援とご協力を賜りますよう,何卒よろしくお願い申し上げます.

2024 年 6 月


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