介護サービス担当者のためのストーマケア基本講習会の
一般目標と行動目標



講習会の目標
ストーマ保有者の日装具交換が適切にできるようになるために、ストーマ及びストーマ周囲の皮膚とストーマ装具について理解し、ストーマ保有者の心理に配慮しながらスキンケアと装具交換ができ、さらにストーマ及びストーマ周囲の皮膚の異常な状態を指摘できることを目標とする。

GIO 1:ストーマに正しく対峙できるようになるために、
ストーマとそのケアに関する基礎知識を正しく理解する。

SBO1−1 ストーマとは何かを説明できる。
SBO1−2 ストーマケアにおけるキーパーソンの役割を説明できる。
SBO1−3 ストーマ造設に伴う患者の主な心理状態の変化の概略を説明できる。
SBO1−4 ストーマ造設における術前オリエンテーションの意味を述べることができる。
SBO1−5 消化管ストーマの種類*1,2,3を列挙できる。
*1 期間による分類(一時的ストーマ、永久的ストーマ)
*2 ストーマ部位(造設臓器)による分類(結腸ストーマ、小腸ストーマ)
*3 形態による分類(単孔式ストーマ、双孔式ストーマ)
SBO1−6 消化管ストーマの構造の概略について説明できる。
SBO1−7 便が皮膚に付着した場合の影響の概略について説明できる。
SBO1−8 消化管ストーマが造設される場合の理由*4を列挙できる。
*4 肛門を切除する場合、便を肛門側に流したくない場合
SBO1−9 尿路ストーマに関連した泌尿器の構造と機能について概略を説明できる。
SBO1−10 尿が皮膚に付着した場合の影響について述べることができる。
SBO1−11 尿路ストーマが造設される場合の理由*5を列挙できる。
*5 下部尿路臓器を切除する場合、下部尿路に尿を流せない場合
SBO1−12 尿路ストーマの種類*6を列挙できる。
*6 腎瘻、尿管皮膚瘻、膀胱瘻、回腸導管
SBO1−13 消化管及び尿路ストーマの種類によるケア上の留意点の違いについて説明できる。

GIO 2:適切にストーマ装具を利用できるようになるために、
皮膚とストーマ用品の基本的構造と機能を理解する。

SBO2−1 ストーマに関連した皮膚の構造と機能について述べることができる。
SBO2−2 ストーマ装具の基本的な構造を述べることができる。
SBO2−3 皮膚保護材剤の働きを述べることができる。
SBO2−4 代表的なストーマ袋の特徴を述べることができる。
SBO2−5 各種ストーマ袋の使用上の留意点を述べることができる。
SBO2−6 ストーマ用品の入手方法と保管方法について説明できる。

GIO 3:ストーマおよびストーマ周囲皮膚を健常に保つために、
スキンケアとストーマ用品取扱の基本的技能を修得する。

SBO3−1 ストーマ用品の交換に必要な物品を準備できる。
SBO3−2 ストーマ装具を適切にはずすことができる。
SBO3−3 ストーマ及びストーマ周囲皮膚の観察のポイントを列挙できる。
SBO3−4 ストーマ周囲の予防的スキンケアを実施することができる。
SBO3−5 皮膚保護材剤の使用法を説明できる。
SBO3−6 個々のストーマに合わせてストーマ袋の面板ストーマ孔を切ることができる。
SBO3−7 ストーマ装具を適切に装着できる。
SBO3−8 必要に応じて補助用品*7を使用できる。
*7 固定具、脱臭剤、脚用収尿器、袋カバー、排出口閉鎖具、尿排出口閉鎖具
SBO3−9 尿路ストーマのカテーテルの取り扱いについて説明できる。
SBO3−10 使用したストーマ用品と排泄物を適切に廃棄することができる。

GIO 4:ストーマと周囲皮膚の異常を指摘できるようになるために、
ストーマの合併症と皮膚障害の概略を理解する。

SBO4−1 絆創膏皮膚炎について述べることができる。
SBO4−2 ストーマ周囲皮膚炎の原因を列挙することができる。
SBO4−3 消化管ストーマの皮膚障害以外の合併症*8を指摘できる。
*8 狭窄、陥没、膿瘍、腸脱出、ストーマ旁ヘルニア、出血
SBO4−4 尿路ストーマの(皮膚障害以外の)合併症*9を指摘できる。
*9 尿の量の異常、尿の色やにおいの異常、出血
SBO4−5 術後に排尿障害や性機能障害が起こりうることを説明できる。
SBO4−6 ストーマとストーマ周囲皮膚の異常を発見した時の通報・相談すべき窓口との連携を説明できる。



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最終更新日:2016/02/09