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対象患者について
未熟児・新生児では、どのような種類の血液浄化が可能ですか? | ||
成人、小児同様、血液濾過透析、吸着療法が可能です。成人のような間欠的血液透析は困難であり、持続血液濾過透析(CHDF)が適しています。 | ||
どのような疾患で血液浄化が適用されますか? | ||
成人、小児と同様の乏尿、体液量増加、電解質異常のrenal indication、SIRS,敗血症などのnon renal indicationで適応されます。また高アンモニア血症を呈する疾患なども適応となります。 | ||
どのくらいの体重から施行できますか? | ||
患児の状態や施設条件にもよりますが、体重500gから施行可能です。 |
血液浄化の材料について
血液浄化を行うには、どのような機器・材料・薬剤が必要となりますか? | ||
低流速での脱血が可能な透析機種、容量の小さいカラム、回路が必要です。 | ||
ブラッドアクセスカテーテルは何を用いますか?(長さ・径など)留置部位はどこを用いますか? | ||
HP上の新生児血液浄化推奨施行条件へ | ||
抗凝固剤は何を用いますか?投与量はどのくらいですか? | ||
メシル酸ナファモスタット0.5-1.0mg/kg/hrで開始し、活性化凝固時間(ACT)150〜200秒を目標に調整します。 | ||
CHDFを行いたいが、サブラッドはそのまま使用できますか?カリウム等の補正は必要ありませんか? | ||
使用できます。多くの透析液量によりカリウムなどが下がり過ぎる場合は補正をすることがあります。 |
血液浄化の施行について
生理食塩水でのプライミングは可能ですか? | ||
体重に比してプライミングボリュームが大きいため、血液プライミングが推奨されます。 | ||
プライミングに用いる血液製剤は何が用いられますか?また、その際のカリウムなどの補正は必要ですか? | ||
HP上の新生児血液浄化推奨施行条件へ | ||
血液の流量の目安はありますか? | ||
1-5mL/kg/minですが、可能な限り多い流量(5mL/min~)をとることで安定します。 | ||
透析量、濾過量はどのようにすればよろしいでしょうか? | ||
残念ながら、まだ一定の基準が定まっておりません。 | ||
入口圧、返血圧はどのくらいでしょうか? | ||
新生児ではブラッドアクセスが細いため、脱血しづらく、返血圧も高くなります。通常の設定を少し変更する必要があります。 | ||
血液浄化を終了する際には何か指標となるものはありますか? | ||
患児個々の病態によりますので、特に指標はありません。 | ||
終了時の返血は行いますか? | ||
基本的に血液プラミングを行いますので、返血は行いません。 |
トラブル時の対処について
体外循環をするとバイタル(血圧や体温)は下がりませんか? | ||
体外循環回路を接続、開始後に血圧の低下を認めることがあります。その際は、血液、生理食塩水などでボリューム負荷をかけると、改善することがあります。詳細はHP上の新生児血液浄化推奨施行条件へ | ||
血液循環開始後、血流が得にくくなった場合や、回路内圧が高くなった場合はどのように対処すべきでしょうか? | ||
経験上から少しヘパリン生食などでpushすると改善することがあります。また脱血・返血のラインを交換すると改善することもあります。 |