トップジャーナルコンプレックス:臨床試験を知らない素人達
バイアスが生んだ重症化抑制効果妄想
NEJMが示す「重症化抑制効果」の嘘

重症化抑制効果:臨床試験を知らない素人達の妄想だった

2021年9月下旬、まだ2回目接種率が53%だった段階でブレイクスルー感染が頻発し集団免疫の達成は不可能となりました(「ワクチン無効」だけでは済まない問題)。以降、95%の発症抑制信仰に代わってワクチンによる重症化抑制効果が降って湧いたように唱え始められましたが、臨床試験を少しでも知っているものならば、それは妄想に過ぎませんでした。発症が抑制できないのに重症化が抑制できるわけがないのです。

発症抑制なくして重症化を抑制できるわけがない
連続完封勝利で県予選を勝ち抜いたエースピッチャーが甲子園で滅多打ちに遭って1回戦で敗退。よくある話です。でもその高校生がプロ野球でいきなり完全試合を果たすなんてことは誰も夢想だにしません。ところがコロナワクチンでは、同様の妄想を大の大人、それも医師資格を持った専門家達が臆面もなく吹聴しました(NEJMが示す「重症化抑制効果」の嘘)。ワクチンの重症化抑制効果がでっち上げであり、一見ワクチンの効果に見える重症者及び死者の減少がウイルスの弱毒化によるものであることは既に皆さん御存知の通りです(なぜならそれがワクチンの効果ではないから)。ではなぜいまだに重症化抑制妄想に固執している自称専門家達が存在するのでしょうか?

トップジャーナルコンプレックス
重症化抑制妄想はトップジャーナルの盲信に起因しています。というのは、ワクチンの重症化抑制効果を謳う論文がNEJMやランセットを始めとするトップジャーナルに数多く掲載されているからです。今の時代にとっくの昔に死んでるNEJM/ランセット掲載論文だからという理由だけで、デフォルトでその内容を鵜呑みにする「専門家」もどうかと思うのですが、感染症なんて、まあ、所詮その程度の臨床試験リテラシーで商売をやっていける世界なのでしょう。
既に死んでるランセット(2007/12/10)
こっちも死んでるNEJM(2010/8/8)
「歴史に残る」子供だまし-これがホントの「誇大広告」&NEJMは「死んだふりしたブラック企業」-(2015/9/24)

重症化抑制効果の評価におけるバイアスの数々
 重症化抑制効果を謳う論文を批判的に吟味する際の注意点は、そのエンドポイント評価に伴うバイアスの多さです。既に2020年の時点で経済新聞にこんな記事が出てしまっている。

コロナ「重症者」定義、国と東京都にズレ 分析に支障も(日経新聞 2020年8月19日)
東京都が新型コロナウイルスの重症者の定義を変更し、人工呼吸器などを使用していない集中治療室(ICU)の患者を除外していたことに疑問の声が上がっている。定義が地域ごとに異なると感染状況を比較しにくくなる。専門家は「データの信頼性が揺らぎかねない」と懸念を示す。

厚生労働省が4月下旬に出した自治体向けの通知は(1)ICUで治療(2)人工呼吸器を使用(3)体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)を使用――のいずれかに当てはまる場合を重症と定義し、重症者数を国に報告するよう求めている。東京都によると、都は4月27日から(2)と(3)に該当しないICU患者を重症者の集計から除外した。病床の空き状況などの都合で重症でない患者が一時的にICUに入るケースがあり、専門家から「適切に実態を把握するにはICU患者を含めない方がよい」と助言を受けたという。

この記事を読むと東京都の方が国の通知を勝手に変更したように読めますが、ICUのベッド数は病院によってばらつきがある上にコロナ以外にICUを必要とする患者もいるので、コロナ以外の要因の影響が大きいので、国の定義の方が「現場知らず」、むしろ都の定義の方が実態を反映していると考えることもできるのです。さらにその国の基準も上記記事が出た5日後の2020年8月24日には変更になったけれども、大阪府はその変更に一切従わず国の変更前と同じ基準に留めています。(国の重症基準変更に伴う取扱いについて) それだけでももう無茶苦茶なんですが、よしんば国と各都道府県の定義を全国統一したとしても;
設備供給能力によるバイアス:ICU、人工呼吸器、ECMOの台数だけでも施設によってばらつきがある。
患者側要因によるバイアス:重症者に相当する患者数によって3つの設備を使用できる患者数が違ってくる。
といったバイアスは回避不能です。

Jikei Heartの悪夢再び:ワクチンに対する評価者の態度が最悪のバイアス→参考:新型コロナウイルス感染症_重症度分類(医療従事者が評価する基準)
更に問題なのは評価者のバイアスです。ICU入室/退室、人工呼吸器の装着/離脱、ECMOの使用/離脱。これらは全て人間が決めます。その判断を支援する客観的な基準は「ありません!!」。そんな個々の重要な判断を標準化できるわけがないのです。つまり重症度分類に関わる判断では「ワクチンは素晴らしいものと決まっている!陰謀論などクソ喰らえ」という評価者のバイアスが強く働くのです。

●ここにワクチンの接種状況が不明で呼吸状態の良くないCOVID-19の患者さんがいたとします。接種を積極的に推進している医師とそうでない医師がそれぞれ重症 度と予後を評価した場合、一致するでしょうか?一致しないとしたら「接種状況不明」の情報がそれぞれの医師の判断にどういう影響を及ぼすでしょうか?

●ここにワクチン未接種で呼吸状態の良くないCOVID-19の患者さんがいたとします。接種を積極的に推進している医師とそうでない医師がそれぞれ重症度と予後を評価した場合、一致するでしょうか?一致しないとしたら「未接種」の情報がそれぞれの医師の判断にどういう影響を及ぼすでしょうか?

●ここにワクチン3回目接種済みで呼吸状態の良くないCOVID-19の患者さんがいたとします。接種を積極的に推進している医師とそうでない医師がそれぞれ重症度と予後を評価した場合、一致するでしょうか?一致しないとしたら「3回目接種済み」の情報がそれぞれの医師の判断にどういう影響を及ぼすでしょうか?

おわかりでしょう。リアル・ワールドで働く強烈な評価者バイアスを排除するためには客観的な指標だけで評価する必要があるのです。それが本来のPROBE法の意義もそこにあります(客観性の低いエンドポイントで治療効果を過大評価する危険性)。ところがランセットはこの禁を平然と破り、それまで営々と築いてきた信用を失いました(既に死んでるランセット)。そしてまたそのJikei Heartの悪夢が、トップジャーナルコンプレックスにまみれた素人達によって重症化抑制効果妄想として再現されたのです。

非国民・陰謀論・そして対米追従主義
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NEJMが示す「重症化抑制効果」の嘘
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