エリート官僚の嘘と本音
―「千代田区しか知らない田舎者」が嵌まった陥穽
アメリカが戦争に負けたことが無かったように、彼らも人生に常に勝ってきた。彼らは東部出身の“知的エスタブリッシュメント”であると同時に、“大西洋しか知らない田舎者”であった。(The Best and the Brightest)

医系技官はブラック労働者という大嘘

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大多数の医系技官はアンチ本など書かない真面目な公務員である。医師免許を持っていれば、もっと楽に稼ぐことが可能なのに、「国際貢献」「医療IT化」などの社会貢献を目指して入職した若者も多い。国会待機やコピー取りなど不毛な雑用も多い。薄給・長時間労働・多い転勤・古い官舎……。(筒井 冨美 最強の官僚「医系技官」の正体 2020/2/14)
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「厚労省の医系技官」と言っても,その言葉から連想する人物像は人それぞれだろうが,お医者様の間では,筒井氏の説明通りのイメージを持つ人が圧倒的に多いだろう.私も不惑を疾うに過ぎて諸般の事情で厚労省に中途採用(*)された際には,「物好きな奴」「敵前逃亡」「今更役人になったって」と散々に言われたものだった.(*ただし医系技官としての採用ではなく,俸給表は旧国立病院医師と同様,医療職(一)だったので,給料は決して薄給ではなかった)

それでは記事のタイトルは羊頭狗肉ではないのか?と訝る向きもあるだろう.いや,そもそも当の医系技官達から「我々のどこがエリート官僚なのか?医療職(一)の給料を貰っていた奴に言われる筋合いはこれっぽっちもない」と,猛然たる抗議が私の元に寄せられるだろう.問題は正にそこにある.薄給,役所に泊まり込みでの政治家のお守り(国会待機)に象徴されるブラックそのものの労働,築50年の官舎が待っている全国どこでもありの転勤,ようやく正月に郷里に帰れば親兄弟・親戚から「せっかく医師免許まで取ったのに,何を好んでまた役人なんかに・・・」という轟々たる非難.それでもなお,なぜ医系技官なんぞやっているのか?答えの詳細は件の筒井氏の記事にあるので,ご一読あれ.以下はその上での解説になる.

ハーバード国費留学・WHO勤務
「留学」「海外で仕事が認められる」.医師でなくともこれらの言葉は今なお魅力的である.海外志向が薄れたとは言え,それは富の分配が若い世代に不利になったためであって,資金さえ都合がつけば,現地で生活し地域の文化を学びたい.オンラインで語学を学ぶ若者はみんなそう思っている.況んやお医者様をや.十分な奨学金を勝ち取れるのは,お医者様の中でもほんの一握り.留学するには仕事を辞めて行かなくてはならない.留学期間中の年間何百万もの生活費も都合しなくてはならない.多くの臨床医にとって留学は夢に過ぎない.ところがその夢を確実に実現してくれるポジションがある。それが厚労省の医系技官である.

医系技官への勧誘パンフレットには,ハーバード公衆衛生大学院国費(!)留学,WHO勤務といった,若手医師向けの殺し文句が並んでいる.一般の留学のように,帰国後のポジションを心配する必要も全く無い.それどころか,ハーバード公衆衛生大学院同窓会日本支部の正規会員のバッジをつけて(*),一介の臨床医では決してなしえなかった「国を動かす仕事」ができる.国会待機で散々お守りをしてやった政治家なんて「ハーバード公衆衛生」の印籠でイチコロだ「役人風情が何を言うか」そう嘯いていた奴らを見返してやるんだ.薄給,ブラック労働,2-3年おきの全国どこでもありの転勤,築50年の官舎,親の嘆き.全てに耐えていけるのも,そんな気概があってこそだった.(*実際にはそんなバッジなんてない.つまり堅い仲間意識=エリート意識があるからバッジなんぞ不要というわけだ)

日本のThe Best and the brightest
おわかりだろう.この記事のタイトルが羊頭狗肉ではないことが.おまけに大先輩方が明確に道筋を示してくれてあったのだから,後は新コロ利権法案まで一瀉千里だった.「雑音に惑わされず,国民の幸せため,粛々と仕事を進めるだけだ」.今,この瞬間も彼らはそう思っている.でもそれは嘘だ.彼らは嘘をついている.自分で自分を騙しているに過ぎない.もし新コロ利権法案が国民を幸せに導くと心の底から信じていたのならば,「シナリオはもう出来上がっている。それなのに、全部ゴミ箱に直行するとも知らずに、神聖なるパブコメをヤフコメ代わりに使いやがって.Trumpistの上を行くバカどもめが」と冷ややかに眺めるだけで,募集を突然中止するような浅はかな真似は決してしなかっただろう.

新コロ利権法は,新コロ患者に対する差別を助長,維持することによって,人々の行動を束縛し,移動や接触を制限する.その結果,この国全体を不景気のどん底に突き落とし,未曾有の自殺者の急増を招く.そんなことは誰にでもわかっている.一方ハーバード同窓会日本支部の連中は,自分たちだけがその悲劇を理解していると信じ込んでいた.

「お前達は余計なことは一切考えなくていい.厚労省でのキャリアを全うできず
ムショ勤め落ちぶれた奴の戯れ言なんぞに耳を傾ける必要は一切ない.お前達の幸せはWHOにもネットワークを持つ我々Harvard Alumni Japan Chapterに任せておけば良い」 本気でそう思っていた.そこへ悲劇を防ぐ唯一の方法が5類への格下げであるとの意見がパブコメに殺到した.そのエリート意識ゆえに予想もしていなかった事態にハーバード同窓会日本支部の連中はパニックに陥りパブコメを中止した.ホントは慌てる必要なんかこれっぽっちもなかった.彼らが確信的かつ組織的再犯だってことは本省の文書で公開されていたのだから,開き直っていさえすればよかったのに.現にパブコメの顛末なんて一切関係無く念願の新コロ超VIP待遇実現に向けて国会は粛々と進んでいるじゃないか。御目出度いことだ.いや、御目出度いをとっくに通り越して大馬鹿者だ。自らの利権のために多くの市民を不幸のどん底に突き落とした&これからも突き落とす主犯は未だに特定されていない。そう堅く信じていらっしゃるのだから。

追伸:あんた方ほどのインテリさんならわかっていると思うけど、「私は、『非正規・派遣切りなんて知ったことか』なんて一言も言っていないし、COVID-19に対する差別を助長した覚えもない。ただ、感染症法案を提出しただけだ」っていくら言っても新聞屋どもは聞く耳持っちゃいねえぜ。いや、彼らが「エルサレムのアイヒマン」を読んでいるからじゃない。あいつらが超選択的な視覚野・聴覚野・言語野障害を駆使して報道しない自由を謳歌する猿どもだからさ。イレッサを忘れちまったのかい?やれやれ、御目出度いこと。後出しじゃんけんが奴らのお決まりの手口じゃねえか。自分達がどんちゃん騒ぎをしたくせに、あたかも何も気づいていなかったようなふりをして、後になって、「自らの利権のために多くの市民を不幸のどん底に突き落とした官僚の罪」を糾弾するのさ。今頃気づいても遅いやね。
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「自分のせいで周りに迷惑」 コロナ感染 自宅療養の女性が自殺 NHK 2021年1月22日 12時39分
新型コロナウイルスに感染したあと自宅で療養していた東京都内の30代の女性が自殺していたことが分かりました。残されていたメモには「自分のせいで迷惑をかけてしまった」などと書かれていたということです。(後略)
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1951(昭和26)年1月に、山梨県下において、長男がハンセン病と診断されたのを苦にして一家9人が青酸カリによる服毒心中を遂げるという、あまりにも痛ましい事件が起きました。この一家が、当時たった5つだった、末の女の子まで道連れにしたのは、ハンセン病をむやみに忌み嫌う村人から、一家もろとも村八分にされることをおそれていたからでしょう。(中略)
山梨県の家族が一家心中に追い込まれたのは、〈ハンセン病は嫌な病気〉〈付き合ってはならない病気〉というように、周りの人びとから思われている…と、一 家の当主がおそれたからです。この、村人から嫌われるのでは…という恐怖は、杞憂だったのでしょうか。みなさんは、これを今、思い違いだとはっきり言えま すか。もし言い切れないと思うのであれば、おそらくは村人たちが患者とその家族を忌避したであろうと同じように、皆さんも患者とその家族を排除する、加害者ということになります。「国立ハンセン病資料館のあらましとお願い」 より抜粋。太字は池田)
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