ここにも「既に起こった未来」
脳循環代謝改善剤、リゾチーム、プロナーゼ、そして・・・

98年の脳循環代謝改善剤承認取消を思い出しますね。エゼチミブとか、一連のインクレチン関連糖尿病治療薬とか、それから、これからぞろぞろ出てくる、コレステロールを下げる「抗体医薬」とやらにも、「何十年後」かには、こういう運命が待っているのでしょう。

上記のいずれのお薬も、効能効果は代用エンドポイントだから嘘をついているわけではないし、さらに効能効果はそのままで、子供だましのイカサマで、「真の有用性加算」を勝ち取って、実利を取ればいいわけだし、再審査期間を過ぎて後発品が出てくるようになれば、承認の恥は掻き捨てで、後は野となれ山となれです。脳循環代謝改善剤だって、リゾチームだってプロナーゼだって散々儲けたわけだから、こんな承認取消、痛くもかゆくもないってところなんでしょうね。
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製薬各社 リゾチーム塩酸塩製剤を販売中止、自主回収 厚労省再評価部会で「有用性確認できない」ミクスオンライン 2016/03/18 03:50
   

気管支炎などの喀痰喀出困難に用いるリゾチーム塩酸塩製剤を扱う製薬各社は3月17日、同日から同製剤の販売を中止し、自主回収すると発表した。有効性に関する再評価が求められ、各社共同で臨床試験を実施・再評価申請していたが、同日開催の厚労省の薬食審・医薬品再評価部会で「現在の医療環境下での医療上の有用性は低下し、現時点での医療上の有用性は確認できない」との見解が出たため、各社が販売中止・自主回収を決めた。

自主回収するリゾチーム塩酸塩製剤の製品名は▽アクディーム(錠剤、カプセル、細粒剤、シロップ剤 製造販売:あすか製薬 販売:武田薬品)▽ノイチーム(錠剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤 製造販売:サンノーバ 販売:エーザイ)▽レフトーゼ(錠剤、顆粒剤、シロップ剤 製造販売:日本新薬、シロップ剤のみシオエ製薬 販売:日本新薬)――。

リゾチーム塩酸塩製剤は1960年代に相次ぎ発売されたが、医学・薬学の進歩に伴い、現在の医療環境に即した有効性の検証が求められ、2012年に厚労省から再評価指定を受けた。そして、同製剤を扱うあすか製薬、エーザイと子会社サンノーバ、日本新薬と子会社シオエ製薬の5社は共同して有効性を検証するための製造販売後臨床試験(プラセボ対象二重盲検群間比較試験)を実施。このうち「気管支炎」「気管支喘息」「気管支拡張症」の適応を対象とした試験では、COPD患者における標準治療に対するリゾチーム塩酸塩の上乗せ効果を検討し、その試験結果に基づき15年5月に再評価申請していた。今回、その申請に対する見解が出たことになる。

■プロナーゼ製剤も販売中止、自主回収
同日開催の薬食審・医薬品再評価部会では、プロナーゼ製剤についても審議し、医学・薬学の進歩により、「現時点での医療上の有用性は確認できない」との見解が出た。このため、同製剤を扱う科研製薬は同日、同日から販売を中止し、自主回収を行うと発表した。自主回収する製品はエンピナースPカプセル9000、エンピナースP錠18000、イソパールP配合カプセル――の3品目。リゾチーム塩酸塩製剤と同様、12年に再評価指定を受け、科研が製造販売後臨床試験を実施して15年に再評価申請していた。
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