この期に及んで「信頼失う新聞・テレビは滅ぶのか」という疑問形で問いかけること自体、問いを立てた人間が、自分の置かれている状況を理解できていない、あるいは理解したくないと思っている何よりの証拠である。
ハワイ・マレー沖海戦でプリンス・オブ・ウェールズとリパルスが沈められるまでは,航空機だけで動いている戦艦を沈めるのは不可能だと考えられていた.真珠湾で沈められたのは停泊中の戦艦だったし,ビスマルクを最終的に沈めたのもキング・ジョージ5世,ロドニー(以上戦艦)、ノーフォーク,ドーセットシャー(以上重巡洋艦)といった艦船であって,その前に受けたアークロイヤル艦載機による攻撃は致命傷にはならなかった.
「弱者=正義の味方認定機構という名の連合艦隊の崩壊」という連合艦隊が崩壊したのは,空母(警察,検察,裁判所)を護衛する艦船群(報道各社.差し詰め全国紙は戦艦,新聞社と密接に結びついた放送局は巡洋艦)の防御能力(報道管制=報道しない自由=隠蔽)が,航空機(ネットの発達)によって無力化されたからである.
この連合艦隊の存在はその防御能力,つまり報道機関による真相の隠蔽に全面的に依存してきた.既存の報道機関が影響力を失ったのは,新聞の購買部数の減少などとは全く関係なく,報道管制による従前の隠蔽活動がネットによって全く無意味になったからである.
大東亜戦争時の太平洋のおける戦いの多くは,検察の敗北と酷似している.郷原信郎までが日本海海戦だと思っているロッキード事件,
ミッドウェーそのもののだった薬害エイズ.北陵クリニック事件は差し詰め台湾沖航空戦(当時の小磯国昭首相も騙された.それどころかニューヨーク株式市場
までが一時的にせよ騙されて暴落した),ディオバン事件のガダルカナル化・・・
「新聞、テレビ=真実、ネット=偽情報」という天動説を掲げているのは新聞、テレビで飯を食っている連中だけだ。デマを垂れ流すという点では江戸時代の瓦版もネットも変わらない。そもそもデマか真実かは、その情報を受け取る個人の「好み」が決定することである。今起こっていることはグーテンベルク以前から起こっていたことと何ら変わりはない。
『天球の回転について』が出版された後でも、天動説を信じる人間が大多数を占めていた。21世紀でさえ(だからこそ)、天動説を信じても幸せな一生を送れる。カトリック教会は天動説を放棄した後も,「天動説を信じる者は復活できない」なんて馬鹿げたお触れは出していない.入学・入社時の面接でも、天動説信奉者かどうかなんて決して質問されない.もしそんなことをすれば、差別だと言われて訴えられる。それが「天動説信者にもやさしい」21世紀だ。
ただし、天体観測を生業とする場合は、ちょいと話が違ってくる。天文台の採用 内規には「天動説を信じる人間は採用しない」との文章がある。ただ、差別に当たるので,表向きにはできないだけだ.こうして通常は天動説を信奉する人間は事務職でしか採用されない。ところが報道機関では、全く逆のことが起こっている。「新聞、テレビ=真実、ネット=偽情報」という天動説と裁判真理教を信じる人間「だけ」が採用され、給料を貰っている。天動説を信じる人間だけが働ける天文台。それが21世紀の報道機関の正体である。