仇討ちドラマとしてのトンデモ医事裁判
事故や天災によって、人が死ぬと、あるいは死ななくて、物的損害だけでも、頭の悪いジャーナリスト達は必ず「人災」と騒ぎ立て、警察や検察に対し
て「奴らを吊せ」と催促します。そんなジャーナリスト達の頭の中には、全ての事例が企業や行政のヒューマンエラーで100%説明できる。システム
エラーの可能性や、人間の推測や行動の限界を全く考慮しない。そういう思考停止しかありません。
科学を知らないジャーナリスト達は、現実に起こる事象を全て悪の一味と正義の味方との対決という構図でしか解釈できません。彼らは、なぜ医療事故が起こるのかが理解できないのです。思考停止が売り物の彼らにとって、原因
究明なんてどうでもいいのです。
今も昔も、ジャーナリスト達の生業は思考の振り込め詐欺です。現実に起こる事象を、全て悪の一味と正義の味方との対決という、水戸
黄門さながらの単純極まりない仇討ちドラマで置き換えたいかがわしい商品を、毎日これでもかこれでもかと売りつけ、顧客の思考を自分達の口座に振
り込ませ続けるのです。
北陵クリニック事件を始めとしたトンデモ医事裁判とは、科学的医学的リテラシーが欠
落したジャーナリスト達が創作したシナリオに、警察・検察が迎合した結果に過ぎません。
→一般市民としての医師と法