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e-メンタルヘルス・マガジン 第87号

2015年5月3日発行

このメールマガジンは日本総合病院精神医学会(GHP)広報委員会が
編集する精神医学の現場からの情報をお届け(精神医学;精神科、
心療内科の領域)するものです。
当メールマガジンでは、まず、メンタルヘルス(精神医学)の主な病気について、
それぞれ何回かのシリーズで掲載していく予定です。

第87号 【うつ病】


第33回 うつ病の治療 ≪その19≫ 精神療法 その2

うつ病の精神療法

1.支持的精神療法

まず、最初は支持的精神療法についてのお話です。支持的精神療法 はすべての精神療法の基本とされる治療法で、基本的には「精神的 危機状況にある患者を支持しながら現実への再適応をはからせるこ と。(片山義郎支持療法。精神医学大事典 講談社 1984)」とい うことを主目的にしています。

精神科領域のほとんどの疾患のほぼすべての病態で有効であり、特 別な技法があるわけではなく、教科書から学ぶと言うよりはその人 の経験に基づいて患者さんとの信頼関係を作ることで患者さんを支 え、援助していく治療法です。

これだけでは何のことかわからない方もいらっしゃるかと思われます が、精神医学について一定の知識を持っている治療者が、それらの知 識や自分の経験、体験などを加え、さらに、患者さんの病歴、症状、 現在の状態などを考えて患者さんとお話(問診)をする。ということ になるでしょうか。

ただ「お話をするだけ?」と言われそうですが、実際には話すことだ けではなく、入室時の表情や歩き方、口調なども判断材料になります。

また、問診の内容は「調子はどうですか?」とか「眠れていますか?」 とか「食欲はありますか?」とか,一見たわいのない話が多く、よく 揶揄されることもあるのですが、これは、ベテランの内科医が聴診や 打診などを組み合わせて診断の見当をつけるのと同じことをしているわけで、大切な診察の一部なのです。 さらに、患者さんと馴染みの関係になると、ちょっとした変化で、病 状の悪化や服薬がちゃんとできているかどうかわかるようになってき ます。

環境の変化も、状況がわかればそれに併せて薬を加減することができ ます。

 

従来型のうつ病の場合、よく用いられる昔からの支持的精神療法のや り方としては

1. 病気であることを説明する。

2. 必ず「よくなる」病気である。

3. 休息と薬の必要性を理解させる。

4. 重要な決定や決断は回復後に行う

5. 自殺をしないよう約束をさせる

6. 周囲は本人を励まさない,無理に連れ出したりしない

 

などです。しかし、最近はいわゆる「現代型うつ病」などが登場し て必ずしもこのようなやり方が通用しなくなりました。

 


【発行】 「総合病院精神医学会」広報委員会
【編集】 南 雅之(編集長) 船橋北病院

【MAIL】 ghp-pr@mbp.nifty.com

【back number】 http://blog.mag2.com/m/log/0000163460

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(1988)Japanese Society of General Hospital Psychiatry